今回は「TOM FORD(トムフォード)バニラファタール オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
バニラファタールは、濃厚なバニラの香りと、キャラメリゼしたような香ばしい香りが続く香水です。
可愛らしい雰囲気のバニラ香水ではなく、大人っぽくかっこいいイメージになっていますよ!
この記事はこんな方にオススメ!
・トムフォード、バニラファタールの香りについて詳しく知りたい
・大人も使えるグルマン系香水を探している
・うっとりするような、濃厚な香りを纏いたい
TOM FORD(トムフォード)バニラファタールとは?
香水の基本情報
タイトル:Vanille Fatale Eau de Parfum(バニラ ファタール オードパルファム)
ブランド:TOM FORD(トムフォード)
香調:グルマン
調香師:Yann Vasnier(ヤン・バスニエ)
発表:2017年
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トップノート:オレンジ、ライム、サフラン、コリアンダー、ラム、ミルラ、オリバナム
ミドルノート:ヨモギ、バーリー、コーヒー、フランジパニ、水仙、ローズ、プラム
ラストノート:マダガスカル産バニラ、スエード、バイオレット、タバコリーフ、マホガニー、オークモス、パチョリ
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:7時間程度
放香性:★★★★☆ 強い
バニラファタールって、どんな香り?
トップノート:もったり濃厚な柑橘(30分)
トップノートから、こっくり濃厚な香りがする。
ミルラ(没薬)やオリバナム(乳香)のオリエンタルな甘みと、ラムの独特な匂いが香りの中心となっている。
そこにシトラスが添えられているけれど、全然爽やかな香りではない。
それはチョコレートがかけられているように甘く、濃度の高い柑橘の香りだ。
このように濃厚な甘さととろみ感の強いシトラスノートから、この香水はスタートする。
ミドルノート:麦やコーヒーの香ばしさ(1.5時間)
つけ始めから30分ほどすると、バーリー(大麦)やコーヒーの香ばしさが感じられるようになる。
フランジパニや水仙、ローズなどのお花の要素は薄いようだ。
トップから香っていたミルラやオリバナムが、この辺りからグラデーション的にバニラの甘さへと移り変わっていく。
トップノート同様に濃く甘い。うっとりするような香りだ。
ラストノート:バニラ+ウッディー(5時間)
ラストはバニラとウッドの香りが中心となって、ドライダウンに向かう。
ここまでくるとバニラのこってり感は少しマイルドになり、優しい甘みとなっている。
ミドルでバーリーとコーヒーが担っていた香ばしさは、タバコリーフによって受け継がれている。
ウッディーな香りはマホガニー、オークモス、パチョリによって構成されているが、「森の木の良い香り」というよりは「重厚感のあるどっしりした木製家具の匂い」というイメージに近い。
全体を通してバニラ系の濃い甘さに、香ばしさがプラスされたような香りが続く。
そこからウッディーな香りにカーブしてドライダウンするという感じ。
”かわいいバニラ”と言うよりは”かっこいいバニラ”なので、男性・女性ともに付けやすい香水だと思う。
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トムフォード/バニラファタールの解説と感想
破滅をもたらす「大人のバニラ」
2017年にTOM FORD BEAUTYより発売されたプライベートコレクションの一本、「VANILLE FATALE(バニラファタール)」。
VANILLE FATALEとはフランス語で「運命のバニラ」もしくは「破滅をもたらすバニラ」という意味です。
(「破滅をもたらすバニラ」の方が、トムフォードっぽくてしっくりきますね!)
その名が示す通り、バニラの濃厚な甘さをじっくりと味わうことのできる香水となっています。
トップノートではオレンジやライムといったシトラスを含むものの、それでさえ柑橘類の爽やかさは感じさせません。
まるでシトラス果汁を小鍋で煮詰めてシロップ状にしてから加えたかのように、とろみがあって暖かく、甘い柑橘の香りです。
フローラルもミドルでは出てきますが、バニラなどの甘さに押されて完全に脇役に回っています。
では、この香水の主役は、一体どんな香りなのでしょう。
それは濃厚なもったりしたバニラと、バーリーやコーヒー・タバコリーフ等の香ばしさの組み合わせです。
香ばしい香りは、まるでお砂糖を焦がしてキャラメリゼしたようなアクセントを、バニラに添えています。
そのおかげで「子供っぽいお菓子のようなバニラ」にはならず、「大人な雰囲気のバニラ香水」に仕上がっているのだと思いました。
付けるシーンは選ぶ必要が…
ところで最近、ホワイトスエードやジャスミンルージュ、ソレイユネージュなどの控えめなトムフォード香水を付けることが多かったのです。
久々に重ーいトムフォードを付けたので、「ぐぉ。しまった…。匂いが強い…。」とこちらのブランドの香り立ちの良さを、改めて思い知りました。
香りの系統としては同プライベートコレクションのタバコバニラより、ブラックオーキッド(特にパルファムの香り)が近いと思います。
イメージとしては、ブラックオーキッドPの香りの強さを、半分くらいに抑えた感じです。
いずれにしても、甘くて濃くて強い香り。
そんなわけでTPOは選ばないと、バニラファタールは付けづらいかと思います。
例えばオフィスシーンや公共の場へ出向く時などには使いにくそうです。
逆に夜のお出かけや、まったり自宅で過ごしたい時などにはオススメの香りと言えます。
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参考:TOMFORD公式ホームページ「VANILLE FATALE EAU DE PARFUM」https://www.tomford.com/vanille-fatale-eau-de-parfum/T6G-FATALE.html