今回は「HERMES(エルメス)ナイルの庭 オードトワレ」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ナイルの庭は、「庭園のフレグランス」コレクション2作目となる香水です。
シトラス風味の炭酸水のようなフレッシュな香りから始まり、ロータスを中心としたウォータリーなフローラルへと続きます。
高湿度の日本の夏にも、さっぱりと纏える香りですよ。
この記事はこんな方にオススメ!
・エルメス、ナイルの庭の香りについて詳しく知りたい
・フレッシュでさっぱりした香水が欲しい
・水辺を感じさせる、花の香りが好き
HERMES(エルメス)ナイルの庭とは?
香水の基本情報
タイトル:Un Jardin Sur Le Nil Eau de Toilette(ナイルの庭 オードトワレ)
ブランド:HERMES(エルメス)
香調:ウォータリー、ハーバル
調香師:ジャン=クロード・エレナ
発表:2005年
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トップノート:グリーンマンゴー、グレープフルーツ、トマト、キャロットシード
ミドルノート:ロータス、カラマス(ショウブ)、オレンジ、ヒヤシンス、ピオニー
ラストノート:シカモアウッド、オリバナム、ムスク、ラブダナム、シナモン
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:5時間程度
放香性:★★★☆☆ やや強い
ナイルの庭って、どんな香り?
トップノート:シトラスの香りの炭酸水(15分)
グリーン系のフレッシュハーバルな香りからスタートする。グレープフルーツの苦みも少し。
トップの主役はグリーンマンゴーとのことだが、フルーティーな香りはない。(青く固いフルーツという感じもない。)
「少しだけシトラス系のフレーバーを付けた、甘くない炭酸水の匂い」が近いと思う。
アロマティックで爽やかな香りのトップノートだ。
ミドルノート:瑞々しいフローラル(1時間20分)
香りに大きな変化はないが、少しフローラルに傾いてくる。
ここではロータスを中心とした仄かな甘みと、ウォータリーな花の香りが主役になる。
トップから続く炭酸水のような爽やかさもしっかり残っていて、非常にさっぱりした香調だ。
ミドルに入って20分もすると、花の瑞々しい甘さが出てきて、フレッシュだけどまろやかな香りへと変化していく。
ラストノート:ウッディーさが重なる(3.5時間)
透明度が高くほんのり甘いフローラルが、くすんでいくような変化を見せる。
ウッディーでほろ苦い香りが重なることで彩度が失われ、やや暗い雰囲気に傾く。
ウッディーと言っても重々しいものではなく、庭園シリーズらしい軽やかな香りだ。
インセンスっぽい香りや樹脂系の香りは、私の鼻では感じない。
最後まで残ったのはシトラスみのあるムスクで、地中海の庭と似た終わり方をした。
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エルメス/ナイルの庭の解説と感想
豊かな植物の香り、「地中海の庭」と「ナイルの庭」の違いは?
エルメス「庭園のフレグランス」コレクション2作目は、「Un Jardin Sur Le Nil(ナイルの庭)」です。
1作目の「地中海の庭」同様に、軽やかでフレッシュ。
炭酸が弾けるような躍動感やフレッシュさを感じさせる、爽快感あふれる香りとなっています。
今回は「HERMES(エルメス)地中海の庭 オードトワレ」について、どんな香りかご紹介したいと思います。 地中海の庭は、イチジクの果肉とシトラスのさっぱりした香りから始まり、草葉の匂いや仄かなウッディーへと続きます[…]
「グリーンと植物の匂い。水と砂の匂いからみずみずしさを新たな解釈で表現しました」ジャン=クロード・エレナ
散策の出発点となったアスワンからナイル川流域の川面に浮かぶ島が印象に残り、この香りが誕生しました。
ーHERMES公式HPより
さきほど「地中海の庭同様に」と言いましたが、地中海の庭ではトップにイチジク果肉のフレッシュで青々しい香りが出てくるのに対し、こちらのフルーツはグリーンマンゴーが登場します。
とは言え、マンゴーの美味しそうな南国フルーツの香りがする訳ではありません。
ですので地中海の庭に比べ、フルーティーさよりシトラスが強い印象を受けます。
ちなみにエジプトは国土の95%を砂漠に覆われていますが、農業も盛んな国です。
マンゴーだけでなくオレンジやブドウと言ったフルーツ、その他トップノートにリストされているトマトも沢山作られています。
エレナ氏が本作の着想を得たエジプト・アスワン近くに作られ、1970年に完成したアスワンハイダムによって、洪水を防ぐと同時に農業用水を確保し、現在も農地面積の拡大が進められています。
砂漠の国というイメージですが、「ナイルの庭」の香りは、そんな植物生い茂るナイル川のほとりを切り取った香りなのですね。
日本のジメジメした夏にもピッタリ、爽やかな香水
さて、あまり見かけない香料が載っていたので、そちらについて少し触れたいと思います。
まず、ミドルで出てくる「カラマス」ですが、これは「ショウブ」の事です。
アヤメ(アイリス)と似た姿を持ち、漢字で書くとどちらも「菖蒲」となり実にややこしいのですが、アヤメとショウブは違う植物。
アイリス同様に根茎から香料が抽出されますが、アイリスは「パウダリーさと清潔感を伴った明るいフローラル」なのに対し、カラマスは「スパイシーさを持つ軽いスモーキーノート」と大きく違うようです。
もう一つ、ベースに登場する「シカモアウッド」ですが、これはカエデの仲間の樹木。
シカモアも、メープル同様にシロップが採れるそうです。やはり、樹そのものも甘い香りがするのでしょうか。
ナイルの庭の中では軽やかなウッディーさを加えてくれていますが、特に「木の甘さ」は感じませんでした。
全体的に爽やかな香調が続きます。
日本の湿度の高いうだるような夏の日にも、気持ちよく纏えそう。
おそらく庭シリーズの中で、日本ではこちらが一番人気かと思うのですが、それも納得の使いやすさです。
ジェンダーレスにも使いやすい香水ですよ。
まとめ
今回は「エルメス/ナイルの庭 オードトワレ」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ナイルの庭は、「シトラスフレーバーの炭酸水」のようなフレッシュさから始まり、ウォータリーな花の甘さや軽やかなウッディーが続く香水です。
湿度の高い日本の夏にも、さっぱり纏える香りですよ!
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
★「ウォータリーな香り」が好きな方はこちらの記事もオススメです。
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参考:HERMES公式ホームページ「オー ド トワレ 《ナイルの庭》」https://www.hermes.com/jp/ja/product/%E3%82%AA%E3%83%BC-%E3%83%89-%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%AC-%E3%80%8A%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%BA%AD%E3%80%8B-V26993/