今回は「BYREDO(バイレード)ルージュ カオティック エキストレ ド パルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ルージュカオティックは、トップからラストまで続くレザーをベースとして、フルーティーさやシュガー・シロップ系の甘い香りが重なる香水。
夜に似合う濃密な香り、ナイトヴェールズ コレクションの中の一本です。
この記事はこんな方にオススメ!
・バイレード、ルージュカオティックの香りについて詳しく知りたい
・フルーツシロップや甘いフルーツ酒のような香りが好き
・レザーの香りも好き
BYREDO(バイレード)ナイトヴェールズ ルージュカオティックとは?
香水の基本情報
タイトル:Rouge Chaotique Extrait de Parfum(ルージュ カオティック エキストレドパルファム)
ブランド:BYREDO(バイレード)
香調:フルーティー、グルマン、レザリー
調香師:ジェローム・エピネット
発表:2023年
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トップノート:ベルガモット、レモン、サフラン、カシス
ミドルノート:プラム、プラリネ、アップサイクル オークウッド
ラストノート:パピルス、アップサイクル パチョリ
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:6.5時間程度
放香性:★★★★☆ 強い
ナイトヴェールズ ルージュカオティックって、どんな香り?
トップノート:綿あめ様の甘さ、カシスの甘酸っぱさ、レザー(15分)
「綿あめ様の砂糖っぽい甘さ」、「カシスの甘酸っぱいフルーティーさ」がトップノートの主役。
シトラスは強くない。
背景にはサフランの塩っぽくレザリーな香りがあるので、「可愛い」ではなく「ハンサム」な印象のフルーティーグルマンになっている。
ミドルノート:梅酒や苺酒のように、とろっと甘い(1.5時間)
綿あめ+カシスだったものが一つに合わさって、フルーツシロップ状の香りに変化してくる。(とろみとモッタリ感が出てくる感じ)
ブランドの説明文中に「プラムシロップ」とあるが、まさにそんな香りだ。
そこにレザー系のツンとした香り、さらに奥の方に少しだけ見えているパチョリの純ココアパウダーのような苦味が混じり、お酒っぽい匂いになっている。
お酒の種類的にはウイスキーなどの度数の高いものではなく、梅酒や苺酒のようにとろっと甘い香りが近いと思った。
ラストノート:レザーが最後まで残る(5時間)
ミドル後半から、徐々に「とろっとした甘いお酒の香り」が薄くなっていく。
そして十分に薄くなり、レザーの香りがしっかり感じられるようになったらラストノートに入る。
フルーツ酒のような甘酸っぱさの残り香と、キリッと鋭いレザー。
そして少し苦味を持った「暗いウッディー」の香り。
これらが非常にバランス良く香っている。
私の肌では、この中でも「レザー」が最後まで残った。
香り立ちは豊かで、ロングラスティングな香水。
付け方やTPOは選ぶ必要がありそうだ。
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バイレード/ルージュカオティックの解説と感想
芸術の本質とは「受け入れる事」だ
2023年にBYREDO/Night Veils Collection(バイレード/ナイトヴェールズ コレクション)より登場した、「Rouge Chaotique(ルージュ カオティック)」の香り。
ルージュカオティックとは、フランス語で「混沌とした赤」という意味です。
この香水は、ブランドの創設者であるベン・ゴーラム氏の、こんな信念から着想を得て生み出されました。
創造的なプロセスの中にある混沌を受け入れることで、唯一無二な表現が生まれる。
ーベン・ゴーラム
私が子供の頃、テレビの中で島田紳助さんが「芸術の本質は”受け入れる事”だ」と話されていたのが記憶に残っています。
奇抜に見えたとしても、それを受け入れる。
既成概念を取っ払って、ありのままの作品を受け入れる。
そのことによって、鑑賞した側の人間の度量が広がり、新しい発想が生まれるのだと。
子供ながらに、なるほどな!と ストンと腑に落ちたのを覚えています。
私にはベン・ゴーラム氏のこの言葉も、「芸術とは受け入れる事」と同じような意味に聞こえました。
こんな前置きをすると、「どれだけ付けにくい香りなんだろうか…?」と身構えてしまうかもしれませんが、そこは大丈夫。
”カオティック”という程には、難しい香りではありませんよ。
肝となるのはレザーの香り
さて、肝心の香りについて。
ブランドによると、ルージュカオティックは「ナイトヴェールズ・コレクション初のウード・グルマン フレグランス」とのことですが、ジャンル的には「ウード香水」ではないように思います。
何度か試していますが、「ウード…。どこにも居ないよ?」となります。
私には、ルージュカオティックはフルーティー×グルマン×レザリーな香調に思えます。
「フルーツ」のパートは、最初はカシスの軽いもの、次に梅シロップのような濃度の高いもの、そしてそれが梅酒様に芳醇な香りへと変化し消えていく形です。
「グルマン」のパートは、最初は綿あめ様の軽いシュガーっぽさから始まり、シロップ様に濃度を上げ、これも熟成が進んで甘いお酒のような香りに変化していきます。
そして何より、この香水の肝となっているのが「レザリー」なパートです。
これが付け始めからドライダウンまで、ルージュカオティックの軸となって香り続けます。
でもレザーが主役な訳ではなく、これは香りの土台部分。
主役はあくまでも「フルーティー×グルマン」の方です。
レザーはこの香水の「キーノート」にはなっていますが、グイグイ主張してくる感じでもないので、「レザー苦手さん」でも好みに合うかもしれません。
(私はどちらかというと「レザー苦手さん」ですが、この香水のレザーは大丈夫でした。)
まとめ
今回は「バイレード/ルージュカオティック」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ルージュカオティックは、梅酒や苺酒のような芳醇さを感じさせる「フルーティー×グルマン」が主役の香水。
そのベースにはずっとレザリーさがあり、ナイトヴェールズコレクションに相応しい濃密で奥行きのある香りに仕立てられています。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:BYREDO公式ホームページ「ルージュ カオティック」https://www.byredo.com/ja_jp/rouge-chaotique-night-veils-perfume-extract-50ml