今回は「BYREDO(バイレード)ヴァニーユ アンティーク エキストレ ド パルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ヴァニーユアンティークは、「Vanille」とタイトルにはありますが、バニラ系香水と聞いて思い浮かべるような強い甘さはありません。
むしろドライでスモーキーなアンバーや、シスタスのレザリーな香りがメインとなっているように思います。
この記事はこんな方にオススメ!
・バイレード、ヴァニーユアンティークの香りについて詳しく知りたい
・木やレザーの香りが好き
・春夏にも使える、優しい甘さの香水が欲しい
BYREDO(バイレード)ナイトヴェールズ ヴァニーユアンティークとは?
香水の基本情報
タイトル:Vanille Antique Extrait de Parfum(ヴァニーユアンティーク エキストレドパルファム)
ブランド:BYREDO(バイレード)
香調:スパイシー、ウッディー、レザリー
調香師:ジェローム・エピネット
発表:2022年
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トップノート:フリージア、プラム
ミドルノート:アンバー、カシミアムスク
ラストノート:マダガスカル産バニラビーンズ、シスタスオイル
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:6時間程度
放香性:★★★☆☆+ やや強い~強い
ナイトヴェールズ ヴァニーユアンティークって、どんな香り?
トップノート:苦みと清涼感(30分)
付けてすぐ、ウッドとスパイスの香りが広がる。
追いかけるようにして、タバコリーフみたいな「苦み」と「清涼感」を感じさせる香りが出てくる。
トップノートはフリージア&プラム?
いやいや、メインはスパイスの方でしょう。
何やら薄っすらと甘い要素もあるのだが、花やフルーツ由来ではないと思う。
ミドルノート:ドライでスモーキーな香り(2時間)
清涼感が落ち着いてきて、スパイシーで甘さのあるウッディー調に落ち着く。
アンバーがメインなのだと思うが、とてもドライでスモーキーな印象を受ける。
”Vanille”とタイトルに入っているが、バニラ系香水と聞いて思い浮かべるような強い甘さはない。
男性的であっさりした甘さのまま、香りが進んでいく。
ラストノート:くすんだ感じのレザー(3.5時間)
ミドルからラストへの変化は穏やか。
ドライでスモーキーなアンバーがシスタスにつながって、レザリーな雰囲気に落ち着く。
薬品的なキレキレのレザー香ではなく、落ち着いてくすんだ感じの革の匂いがすると思った。
バニラはというと、シスタスによって端っこに追いやられているのだが、時折ふと甘い香りを感じさせる。
バニラエッセンスのような分かりやすいバニラではなく、蜂蜜やちょっとお酒っぽさのある甘さだ。
最後はシスタスも落ち着いて、「バニラ系の甘さに少しだけレザーを足した香り」でドライダウンした。
全体を振り返ってみてもバニラは強くなく、グルマンディーズな香りにはなっていない。
さほど濃厚な香りでもないので、通年使えそうだと思う。
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バイレード/ヴァニーユアンティークの解説と感想
焼き芋バニラ
BYREDO「Night veils(ナイトヴェールズ)」コレクションの中の一本、「Vanille Antique(ヴァニーユアンティーク)」の香り。
”夜のために”デザインされた当コレクションはとても濃密で、少量でも豊かに香るのが特徴です。
(「強く」ではなく「豊か」に香るといった感じ。)
2023年3月現在では50mlで44,000円と、私にとってはかなり高価な香水なのですが、ついうっかり買ってしまいそうになる、恐ろしいコレクションです。
直訳すると「Vanille Antique」とは「年代物のバニラ」「アンティークバニラ」という意味です。
ですがこの香水の中では、バニラはあまり大きな役割を果たしません。
バニラエッセンスのような美味しそうな香りも、ポフポフと粉っぽいバニラにもなっておらず、マイルドな甘さを添えているのみ。
この甘い要素ですが、「蜂蜜っぽいな」と思ったり「ラム酒っぽい?」と思ったりもするのですが、私が一番近いと感じたのは「焼き芋の甘さ」です。
お芋を割った時の蜜が詰まっているあの部分の甘さを、10倍あっさりさせた感じです。
ウッディーな香りが、焼き芋の”焦げ感”とリンクしているのかな?
どうして焼き芋になるのか自分でも不思議…。
アンバーとシスタスが主役の香水
この香水の主役がバニラでないのなら、一体何が主役なのでしょうか。
私は「アンバー&シスタス」の香りだと思います。
甘く柔らかい感じではなく、ドライでスモーキーなかっこ良い雰囲気です。
そしてベースにある”焼き芋バニラ”が時々顔を出し、全体を優しく温かみのある香りに整えている形。
ラストでは、シスタスのレザリーな香りが強く出ます。
ヌメリ気のある薬品っぽい革の匂いや新しい革製品のような匂いではなく、何十年も使いこまれた「古めかしい革張りのトランクバッグ」を思い浮かべる香りです。
おそらく、スモーキーな所や優しい甘さが”古めかしい”雰囲気を出しているのでしょう。
このあたりは「確かにアンティークだな」と感じさせます。
全体的に、甘さは控えめです。
グルマン系香水だと思ってこちらを手に取った方は、びっくりすると思います。
トップにフリージアやプラムがあるとのことですが、こちらも私は全く感じられなかったので、このあたりを期待して手にした方も肩透かしを食いそう。
「ハンサムな感じ」や「レザリーな匂い」が好きな方、春夏にも使える「優しい甘さ」を求めている人におすすめしたい一本です。
まとめ
今回は「バイレード、ヴァニーユアンティーク」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ヴァニーユアンティークは、ドライでスモーキーなアンバーや、”古めかしい”レザーのような香りが中心。
時折ふわっと甘さが出てくるのですが、バニラの要素は強くなく、通年使える香水だと思います。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:BYREDO公式ホームページ「ヴァニーユ アンティーク」https://www.byredo.com/ja_jp/vanille-antique-night-veils-perfume-extract-50-ml