今回は「BYREDO(バイレード)イレヴンス アワー オードパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
イレヴンスアワーは、漢方やタバコリーフのような苦みとスパイシーさ、暗いウッディー、ラムやプルーン系のフルーティーさ等が重なった香りです。
「世界の終わりに辿り着いた香り」として生み出された香水。
この記事はこんな方にオススメ!
・バイレード、イレヴンスアワーの香りについて詳しく知りたい
・漢方系やタバコリーフなど、暗く苦い香りが好き
・プルーンの甘酸っぱい香りが好き
BYREDO(バイレード)イレヴンスアワーとは?
香水の基本情報
タイトル:ELEVENTH HOUR Eau de Parfum(イレヴンスアワー オードパルファン)
ブランド:BYREDO(バイレード)
香調:スパイシー、ウッディー
調香師:Jérôme Epinette(ジェローム・エピネット)
発表:2018年
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トップノート:ベルガモット、バンティムール
ミドルノート:ラム、キャロットシード、ワイルドフィグ
ラストノート:トンカビーン、カシミアウッド
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:5~5.5時間程度
放香性:★★★★☆ 強い
イレヴンスアワーって、どんな香り?
トップノート:暗いウッディーとスパイス(15分)
シトラス×ウッディー×スパイシーな香りで始まる。
バランス的には古木のような暗いウッディーと、黒コショウ系のビリリと辛い感じが強く、シトラスは少なめ。
漢方系の苦みやスモーキーさも感じる。
ミドルノート:ラムとプルーンが加わる(1.5時間)
フルーティーさとラムの甘さが加わる。
ウッディーやスパイス、漢方っぽさはまだ残っているので、イメージ的には”暗い”香りが続く。
フルーツの部分では、フィグ(イチジク)の香りははっきり感じ取れず、むしろプルーンのような甘酸っぱさがある。
タバコリーフ系の苦みとスパイシーさも感じた。
ラストノート:ウッディーとムスキーで終わる(3.5時間)
ミドルからラストへの香りの変化は少ない。
フルーティーさがなくなり、タバコリーフや紅茶葉のような、暗く苦い香りは残る。
ただしこれも、ミドルノートの頃よりまろやかになっている。
バージニアシダー系の、鉛筆っぽいウッディーも混じっているようだ。
最後まで肌に残ったのは、ウッディー・ムスキーな柔らかい甘さだった。
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バイレード/イレヴンスアワーの解説と感想
Eleventh Hourの意味とは?
スウェーデンのブランド・BYREDO(バイレード)より、2018年に登場した「ELEVENTH HOUR(イレヴンスアワー)」の香り。
Eleventh Hourとは「最後の瞬間」とか「ギリギリで」といった意味の言葉です。
ちなみにこれは「マタイによる福音書」に登場する、こんな話に由来する言葉なのだそう。
12時間労働のうち、最後の1時間(=11時間目、Eleventh Hour)だけ働いた者がいた。しかし主人は、12時間働いた者と1時間しか働いていない者に同じ賃金を払った。
12時間働いた者が不満を訴えた所、主人は「約束した賃金はあなたにも支払っているでしょう?他人が得をしたからといって妬み、自分が損をしたように思うのですか。」と答えた。
世界の終わりに辿り着く香り
しかし香水・イレヴンスアワーは、この聖書に登場する話の方ではなく、「世界の終わり”最後の瞬間”に辿り着く香り」というテーマで作られています。
「もう何も探す必要がなくなるまで、旅をしたかったのです。そして、人生とは、世界の果てにたどり着く旅であり、失った調和を取り戻すことであるということを知りました。」
1951年、ブッダの生誕地であるネパールに到達した数少ない西洋人の一人であるスイスの偉大な探検家エラ・マイヤールは、こう語っています。
海面が上昇すると、高所が最後の砦となり、かつては人間にとって難所とされていた場所がシェルターになります。
イレヴンス アワーは、終わりゆく物事の香りを巡る探求で、終末への旅であり、この世界で最後のパフュームです。
ーBYREDO公式ホームページより
イレヴンスアワーの舞台であるネパールと言えば、世界最高峰エベレストを含むヒマラヤ山脈の国といったイメージが強いですよね。
実に国土の15%程度が、海抜4,000m以上となっているそうです。
極地の氷が全て溶けると海面はおよそ60m上昇し、そうなれば沿岸の都市の多くは海に沈むと考えられています。
このまま温暖化が進めば海面上昇だけでなく、食糧危機や異常気象も頻発…。
「焼け石に水」感があってついつい忘れがちですが、自分に出来る事をコツコツやっていかなきゃな…と改めて考えさせられました。
苦味や暗いウッディー、プルーンの果実味とスパイスの香り
さて、香りについて。
ざっくりとした流れとしては「漢方系の苦みとウッディー、スパイスの辛み」から始まり、「プルーン系のフルーティーさとラムの甘み、暗さ」が加わり、「タバコリーフのような苦みとスパイシーさ」が重なって「ウッディー&ムスキー」で終わるという形になっています。
トップノートにリストされている「バンディムール」とは、ネパール原産のコショウの一種。
私は、黒コショウのスパイシーさに近い香りに感じました。
また、ミドルノートの辺りでプルーン系の甘酸っぱさと暗いウッディーが重なる感じが何か知ってるなぁ…と思っていたのですが、ジョーマローン/ポメグラネートノアールに似てるのかも。
ポメグラネートノアールに、タバコリーフ系の苦みやスパイシーさを重ねた香りに思えました。
苦味、ラム、プルーン、暗いウッディー、スパイス…。
イレヴンスアワーは、これらが美しくブレンドされた香水です。
まとめ
今回は「バイレード/イレヴンスアワー オードパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
イレヴンスアワーは、暗い苦味やウッディーさとフルーティーな香り、そしてラムとスパイス。
これらが綺麗にブレンドされた香水です。
「世界の終わりに辿り着く香り」をテーマに作られた香水。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:BYREDO公式ホームページ「イレヴンス アワー」https://www.byredo.com/ja_jp/eleventh-hour-eau-de-parfum-50ml