今回は「DIOR(ディオール)ジャドール ロー エッセンス ドゥ パルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ジャドール ローは、酸味や甘さ、青さを含んだ表情豊かなホワイトフローラルが中心の香水です。
トップでは「固く青みの残るフルーティーさ」が、またラストでは「パウダリーなバニラ」がうすーく重なっています。
こちらのページ後半では、ジャドールローの前作・新作の違いについても触れていますよ!
この記事はこんな方にオススメ!
・ディオール、ジャドール ローの香りについて詳しく知りたい
・ジャドールEDPを使っているけど、もう少し大人っぽい香りに変えたい
・以前のジャドール ローと、新作の違いが知りたい
DIOR(ディオール)ジャドール ローとは?
香水の基本情報
タイトル:J’adore l’Or Essence de Parfum(ジャドール ロー エッセンスドゥパルファン)
ブランド:CHRISTIAN DIOR(クリスチャン・ディオール)
香調:フローラル
調香師:フランシス・クルジャン
発表:2023年
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ノート:
オレンジブロッサム、センティフォリアローズ アブソリュート、ジャスミン アブソリュート、ミュゲ、バイオレット
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:6.5時間程度
放香性:★★★☆☆+ やや強い~強い
ジャドール ロー(2023年)って、どんな香り?
トップノート:シトラスフローラルと、固く青い桃(30分)
マグノリアやオレンジブロッサムといった、シトラス様の酸味を含んだフローラルノートから始まる。
ノートには載っていないが、鼻にツンと来るアルデヒドとウォーターリリーのような”水辺”の匂いも感じる。
ジャドール オードゥパルファン(EDP)同様にピーチ系のフルーティーさも感じるのだが、EDPでは「とろっとジューシな果汁感」だったのに対し、ローでは「固く青さの残る桃」といった違いがあった。
ミドルノート:甘さ・酸味・青みを備えたホワイトフローラル(1時間30分)
酸味が和らぎ、蜜様の甘さが出てくる。
ハチミツのような特徴的な”コク”は無いのだが、「花の蜜」を集めて少しとろみが出るまで煮詰めたような匂いに感じた。
この甘さが、ホワイトフローラルに重なる。
フローラルについては、ジャスミン・チューベローズあたりが中心になっているが、そこにシトラスっぽい酸味(オレンジブロッサム?)や植物らしい青さ(ミュゲ?)といったフレッシュさも混じる、ブーケ様の香りになっている。
なので、甘さもあるのだが、そこまで濃厚な香りではない。
ラストノート:少しだけ、パウダリーなバニラ(4.5時間)
香調の変化は大きくはないが、花のフレッシュさが弱まってくる。
ノートには記載されていないが、「パウダリーなバニラ」もうっすらと感じる。
全体を振り返ると、後半では甘さや多少の濃厚さも出てくるものの、「フレッシュで、酸味と甘さのあるホワイトフローラル」という形で纏まっている香りだと思った。
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ディオール/ジャドール ロー(2023年)の解説と感想
フランシス・クルジャン氏が作った、初めてのジャドール
2023年にディオール/ジャドール シリーズより登場した、「J’adore l’Or(ジャドール ロー)」の香り。
2021年にディオールのパフュームクリエイションディレクターに就任したフランシス・クルジャン氏が、初めて手掛けた”ジャドール”です。
ジャドール ローは元々、2010年にフランソワ・ドゥマシー氏によって生み出されました。
それが同氏によって2017年にリフォーミュラーされ、2023年に販売終了。
新しいジャドール ローが同年9月に登場しました。
2010年版・2017年版・2023年版は、名前は同じですが、香りは別物となっています。
特に2017年版と2023年版では、香りがガラリと変わりました。
クルジャン氏によると、新しいジャドール ローはこんな香りだそうです。
(抜粋)私は、ジャドールのまとうオーラに、ゴールドの輝きをより強調したいと考えました。それは過剰な要素を削ぎ落し、香りの本質を突き詰めることです。ジャドールのフローラル シグネチャーをより洗練させるために花々の輪郭を誇張し、それにより花々のニュアンスを明確に、そして流れる、包み込むゴールドを想起させる新たなテクスチャーを作り出しました。
ーDior公式ホームページより
「前のジャドール ローと新作の違い」「ジャドール/オードゥパルファンとローの違い」
「J’adore l’Or(ジャドール ロー)」について、前作と新作にはどんな違いがあるのでしょうか。
まず、この2つはリフォーミュラーというよりは、全くの別物になっていると言えます。
前作ではバニラの甘みを背景に、ホワイトフローラルやイエローフローラルの甘さが重なっていました。
フレッシュな花ではなく、濃密な香りです。
少し、焦げ感のあるウッディーさとお香っぽさのあるトンカ豆。そして粉っぽいバニラ。
香調的には「フロリエンタル」の香水でした。
一方、今作のローを一言で表すのなら「酸味と甘さのある明るいホワイトフローラル」といった香りです。
同様にホワイトフローラルがしっかり香る「ジャドール アブソリュ(廃盤)」ともまた違い、トップでは「固さ・青さの残るフルーティーさ」が、またラストでは「パウダリーなバニラ系の甘さ」もうすーく重なっています。
●ジャドール アブソリュについては、こちらの記事に詳しく載っています。
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ジャドールシリーズの基礎である「ジャドール オードゥパルファン(EDP)」と比べると、ローの方がフルーティーさはかなり控えめで”大人”な印象。
ただ、前作までのローよりはジャドールEDPに近い香りになっていますし、若い方にも似合うと思います。
「ジャドールEDPの香りは好きだけど、ちょっと可愛すぎるかなぁ」と感じた方には、丁度良い香水になっているのではないでしょうか。
まとめ
今回は「ディオール/ジャドール ロー エッセンスドゥパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ジャドールローは、明るく、やや厚みのあるホワイトフローラルがメインの香水です。
そこに「固さ・青さの残るフルーツ」「パウダリーなバニラ」の要素が薄く重なっています。
前作のジャドールローとは、かなり香りが変わったと思います。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
★「明るいホワイトフローラルの香り」が好きな方はこちらの記事もオススメです。
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参考:DIOR公式ホームページ「ジャドール ロー」https://www.dior.com/ja_jp/beauty/products/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%83%AD%E3%83%BC-Y0997096.html