今回は「SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)ファイブオクロック オ ジャンジャンブル オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ファイブオクロックオジャンジャンブル(ジンジャーが香る午後5時)は、ジンジャーやシナモンのスパイシーさと、タバコリーフ・干し草、それにドライプルーンや蜂蜜の甘さをミックスしたような香り。
私にとっては、ティー系というよりスパイス系の香りです(色んな意味で)。
この記事はこんな方にオススメ!
・セルジュルタンス、ファイブオクロックオジャンジャンブルの香りについて詳しく知りたい
・スパイシーな香りが好き
・スパイスの効いた意味を持つ香りも好き
SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)ファイブオクロックオジャンジャンブルとは?
香水の基本情報
タイトル:Five o’clock au gingembre Eau de parfum(ファイブオクロック オ ジャンジャンブル オードパルファム)
ブランド:SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)
香調:スパイシー、ティー
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表:2008年
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セルジュルタンス SERGE LUTENS ファイブオクロックオジャンジャンブル EDP 50ml [123426/201117] |
トップノート:ベルガモット、ティー
ミドルノート:砂糖漬けジンジャー、シナモン、ペッパー、ウッディーノート
ラストノート:ハニー、ベチバー、パチョリ、ラブダナム、バニラ、カカオ
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:5時間程度
放香性:★★★☆☆ やや強い
ファイブオクロックオジャンジャンブル(ジンジャーが香る午後5時)って、どんな香り?
トップノート:苦味・酸味・辛味(30分)
シトラスの酸味と紅茶葉の苦みから始まる。
ジンジャーやペッパーの辛さ、またサンダルウッド系の木のスパイシーさもあるようだ。
このスパイシーさと苦みが、タバコリーフのようにも感じられる。
付けてから5分ほどすると、ドライプルーンのような酸味・甘味と、干し草のような匂いも出てきた。
ミドルノート:蜂蜜の甘さと漢方っぽさ(1時間)
ドライプルーン、タバコリーフ、干し草に蜂蜜の甘さが加わってくる。
養命酒のような漢方っぽいお酒の匂いもある。
その上をジンジャーとシナモンのスパイシーさが覆っている感じ。
ノートを確認すると、ミドルにはスパイスを中心にリストされているのだが、私の肌ではトップの方が辛さは強かった。
ラストノート:パイプタバコを燻らせて(3.5時間)
ミドルまでの香りが柔らかくなり、インセンス系の煙たさが出てくる。
もくもくと煙があがるような強いスモーキーさではなく、ゆったりとパイプタバコを燻らせているような穏やかなイメージ。
深く香りを吸い込むと、パチョリやベチバーの土っぽさも感じられるが、これは僅か。
全体的にスパイシーさが続いた。
通年綺麗に纏えそうで、どちらかというと男性寄りの香調かと思う。
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セルジュルタンス/ファイブオクロックオジャンジャンブルの解説と感想
19世紀のアフタヌーンティーをテーマにした香水
2008年にコレクション ノワールより登場した「Five o’clock au gingembre(ファイブオクロックオジャンジャンブル)」の香り。
香水タイトルの意味は、「ジンジャーが香る午後5時」。
19世紀、ヴィクトリア時代の貴族たちが繰り広げた、アフタヌーンティーをテーマにした香水です。
私の場合は、ティーの香りはトップで少し感じる程度。
ショウガやシナモンといったスパイスと、ドライプルーン、タバコリーフ、干し草、蜂蜜。このあたりが香りの中心に居ます。
ですので、1つだけ香りのジャンルを選ぶとしたら、ティー系ではなくスパイス系となるような香りになっています。
また、ノートを確認すると、どこかでジンジャーブレッドの香りになるのでは?と期待しちゃうのですが(アフタヌーンティーの香りなわけだし…)、残念ながらそうはなりません。
香水名にもあるジンジャーも「生姜の辛い香り」はしっかり感じるものの、「砂糖漬け」といった印象ではしません。
ただし、代わりにドライプルーンのようなねっとりしたフルーティーさとコク、酸味を感じるので、この辺りは「製法は違えど、水分を抜かれた野菜・果物の濃厚さ」という共通項があるのかなと思いました。
それは品格を伴った”正しさ”なのか
さて、ブランドによるとファイブオクロックオジャンジャンブルはこんな香り。
作法、ルール、格式。 ときに堅苦しくもあるこれらの言葉は、 エレガンスのために欠くことのできないもの。 19世紀、英国、午後5時、お茶の時間。 正しく服を着こなしたひとびとが、 ジンジャーの香り高い砂糖菓子や紅茶を優雅に楽しんでいる…。
ーSERGE LUTENS公式ホームページより
19世紀は、イギリスがインドを植民地にしていた時代。
この香りは「暑い国にいても、作法の厳しいティーセレモニーを優雅に楽しむ、気品ある英国紳士」をイメージして作られたそうです。
この内容だけを見ると、優雅で上品なティータイムを想像するかもしれませんが、「植民地にしている暑い国(インド)で、厳格なマナーに従って、きっちり正装を着込み、熱い紅茶を飲む姿」に、滑稽さを感じてしまうのは私だけでしょうか。
しかも実質インドを支配していたイギリス東インド会社が独占貿易した「紅茶」と、インド原産の「ジンジャー」の”加工品”(=砂糖漬け)を持ち出して。
この光景を「優雅で上品」と言うのは、何とも皮肉な言い回し。
インドを支配し、(当時)英語を公用語にし、自分たちの”正しい”ルールで”正しい”お茶を飲む。
支配階級の”正しさ”を絶対的な良しとするきらいは現代にもあると思うのですが、「それが本当に品格を伴った”正しさ”なのか、己の頭で考えよ」というメッセージなのではないかと、私は思いました。
ファイブオクロックオジャンジャンブルは、安穏としたティータイムの香りではありません。
もっとスパイシーで猛った香り。
妄信している”正しさ”から、目を覚ますための香水です。
まとめ
今回は「セルジュルタンス/ファイブオクロックオジャンジャンブル オードパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ファイブオクロックオジャンジャンブルは、ショウガやシナモンのスパイシーさと、ドライプルーン・タバコリーフ・干し草・蜂蜜を感じる香り。
私は、言葉どおり優雅で穏やかなアフタヌーンティーではなく、もっとビリリとスパイスの効いた意味を持っていると思います。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:SERGE LUTENS公式ホームページ「ファイブオクロックオジャンジャンブル」https://www.sergelutens.jp/ja_JP/105000000090000.html