今回は「SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)ニュイドゥセロファン オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ニュイドゥセロファン(セロファンの夜)は、アップルジュースのようなフルーティーノートから始まり、透明度の高いジャスミンへ、最後は優しく甘いフローラルへと続く香水です。
香りのテーマは「キンモクセイ」ですが、「金木犀そのもの」というより、「金木犀の甘さが混じった空間を切り取った香り」になっています。
この記事はこんな方にオススメ!
・セルジュルタンス、ニュイドゥセロファンの香りについて詳しく知りたい
・オスマンサス香水が欲しいけど、あまり強い匂いは嫌
・優しい甘さのフローラルが好き
SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)ニュイドゥセロファンとは?
香水の基本情報
タイトル:Nuit de cellophane Eau de parfum(ニュイドゥセロファン オードパルファム)
ブランド:SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)
香調:フルーティー、フローラル
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表:2009年
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ノート:
キンモクセイ、マンダリン、ホワイトフラワー、ジャスミン、リリー、カーネーション、グリーンノート、フルーティーノート、ハニー、アーモンド、ウッディーノート
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:5時間程度
放香性:★★★☆☆ やや強い
ニュイドゥセロファン(セロファンの夜)って、どんな香り?
トップノート:りんごジュース(15分)
まずは赤いリンゴのような、フルーティーな香りから始まる。
リンゴをかじった時の爽やかな匂いではなく、「コップに注がれた100%アップルジュース」といった感じ。
リンゴ果実そのものよりも、”人工的な”ニュアンスを含んだ甘酸っぱさになっている。
ミドルノート:明るいジャスミン(40分)
香りはフローラルへと傾いていく。
花の種類はキンモクセイというよりは、爽やかなジャスミン系。
「フローラルが出てきたなぁ」と感じ始めた段階では、ヘディオンをたっぷり含んだ「すっきりジャスミン」に思えたが、時間が経つとさらに透明度が増し、ジャスミンティーのようなサンバックジャスミン系の香りへと変化した。
このあたりまで来ると、トップで感じた”人工的なニュアンス”はない。
自然なフルーツの甘酸っぱさとジャスミンティーのような爽やかフローラルが、美しく溶け込んだ香りになっている。
ラストノート:ほの甘いフローラル(4時間)
香り立ちが淡くなってくると、肌に残っているのは「ほんのり甘いフローラル」。
キンモクセイの匂いそのものとは違うのだが、”ふにゃっ”とした可愛らしい甘さで、キンモクセイの香りイメージによく似合う。
私の肌では、キンモクセイよりフリージアに近いと思った。
ノートを見る限りでは、甘さの源はハニーやアーモンドなのだろうと予想するが、それらははっきりと香っているわけではない。
何の匂いか分からないけど、ぼんやりと甘い感じ。
ウッディーノートは現れず、明るい香りのまま終わっていった。
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セルジュルタンス/ニュイドゥセロファンの解説と感想
甘い夜をセロファンで包んで
セルジュルタンス/コレクション ノワールより、2009年に登場した「Nuit de Cellophane(ニュイドゥセロファン)」の香り。
邦題は「セロファンの夜」となっています。
香水名だけ見ても何の香りかさっぱり分からない所が、ルタンスらしくてとても良いですね。
ブランドによると、ニュイドゥセロファンはこんな香りだそうです。
夜がひろがる。 星のまたたきと地面の間は、 甘く透明なかぐわしさで満ちている。 美しい夜行性の虫たちがリクエストする。 「もしもしお嬢さん。 このあたりの空気をぜんぶ包んでいただけますか?」 「贈り物ですか?」 「ええ、あなたへの」
ーセルジュルタンス公式ホームページより
説明を読んでなお、何の香りかさっぱり分からない所も、これまた良いです。
ニュイドゥセロファンは、「金木犀」が主役の香水。
ルタンス氏がフランスVOGUE(ヴォーグ)に携わっていたころ、セロファンで包まれたオートクチュールのドレスを見て、この香水のアイデアを得たそうです。
セロファンの下にオートクチュールを見た時には、まだ一つのアイデアに過ぎませんでした。金木犀の香りを良く知っていますか?その花は白かオレンジに染まっています。ぎっしりと詰まった花弁の房からは、マンダリンオレンジで飾られたジャスミンの香りが弾けます。夏の暑い日には、それは新鮮な空気の息吹を与えてくれます。
ーセルジュ・ルタンス
キンモクセイだけでなく、夜の空間をまるごと
ニュイドゥセロファンはオスマンサス香水であっても、「金木犀そのもの」とはまた違う香りに思えます。
キンモクセイというよりは、とても爽やかなジャスミンが中心にあって、それが後半になると甘さを纏い、キンモクセイにも通ずる”ふにゃり”と甘いフローラルが優しく香る形になっています。
この甘いフローラルは、「”花粉っぽさ”を取り除いたフリージア」の香りに近いように感じました。
それはきっとこの香水が「鼻先に近づけた金木犀の花」の匂いではなく、「金木犀の花も含めた、夜の優しく甘い空気」という空間全体の香りを表現しているからではないでしょうか。
星が壊れてしまわないように、「夜」をそっと透明のフィルムで覆う。
命を拒むような冷たい暗さではなく、虫たちが囁き合うような穏やかな夜、優しい甘さです。
虫たちがしずしずと「夜」を差し出した相手は「お嬢さん」のようなので、レディース向けに作られた香水なのかもしれませんね。
香調的にもふんわりとした花の匂いがありレディースに寄っているように感じますが、甘さはさほど強くはなく、体温の高い男性が付けても綺麗に香ると思います。
まとめ
今回は「セルジュルタンス/ニュイドゥセロファン オードパルファム」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ニュイドゥセロファンは、フルーティーノートから透明感のあるジャスミンへ変化していき、最後はフリージアのような優しく甘いフローラルでドライダウンします。
「キンモクセイそのものの香り」というより、「キンモクセイの甘さを含んだ空間」を表現したオスマンサス香水だと思います。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:SERGE LUTENS公式ホームページ「ニュイドゥセロファン」https://www.sergelutens.jp/ja_JP/105000000070000.html