今回は「HERMES(エルメス)ベチバー トンカ オードトワレ」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ベチバートンカは、焦げ感のある「苦み」とペッパーやタバコリーフなどの「スパイシーさ」、そしてトンカやヘーゼルナッツといった「柔らかな甘さ」がキーとなって香ります。
落ち着いた「ウッディー・スパイシー」な香水です。
この記事はこんな方にオススメ!
・エルメス、ベチバートンカの香りについて詳しく知りたい
・乾燥タバコリーフの苦みやスパイシーさが好き
・ウッディーで仄かな甘い香りも好き
HERMES(エルメス)エルメッセンス ベチバートンカとは?
香水の基本情報
タイトル:VETIVER TONKA Eau de Toilette(ベチバー トンカ オードトワレ)
ブランド:HERMES(エルメス)
香調:ウッディー、スパイシー
調香師:ジャン=クロード・エレナ
発表:2004年
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ノート:
ベチバー、トンカビーン、ベルガモット、ヘーゼルナッツ、タバコリーフ、プラリネ、カラメル、サンダルウッド
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:6時間程度
放香性:★★★☆☆ やや強い
エルメッセンス ベチバートンカって、どんな香り?
トップノート:焦げたトンカと湿った土の匂い(30分)
付けた瞬間、レモンのような酸味が駆け抜け、すぐにスパイシー&ウッディーな香りに落ち着く。
「甘さ」を「苦み」で覆ったような 焦げたトンカ豆と、湿って黒い土を合わせた香りだ。
スパイスの部分はブラックペッパー系のビリビリとしたドライな辛さと、ピンクペッパー系のフルーティーで酸味のあるものをミックスした感じになっている。
ミドルノート:タバコリーフとヘーゼルナッツが出てくる(2時間)
「焦げ」だと思っていた苦味は、気付けばタバコリーフの香りに変化している。
同時にスパイシーさについても、「乾燥させて刻んだタバコリーフ」由来のように思えてきた。
そしてそこに、ヘーゼルナッツの甘さが少しだけ加わってくる。
とはいえ、ウッディー&スパイシーな方がメインの香りとなっているので、グルマンの印象はない。
ラストノート:トンカ、ヘーゼルナッツ、サンダルウッドの香り(3.5時間)
苦味やスパイシーさが和らいでいき、トンカとヘーゼルナッツの甘さを中心にドライダウンに向かう。
トンカもヘーゼルナッツも、かなり控えめに柔らかな香り方をしており、ほのかな甘さを感じさせる程度に留まっている。
そこに、サンダルウッドが混じる。
「ドライな木の辛味・スパイシーさ」と「ミルキーで木の仄かな甘み」といった、二側面を感じさせるサンダルウッドだ。
全体を通して拡散力はさほど強くはないものの、持続力には まずまず優れていた。
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エルメス/ベチバートンカの解説と感想
苦味とスパイシーさ、柔らかな甘さ
エルメス「VETIVER TONKA(ベチバートンカ)」は、2004年にスタートしたエルメッセンス シリーズ、最初の4つの香りのうちの一本です。
この香水の鍵となるのは、タバコ リーフや”焦げ”のような「苦い香り」、ペッパー→タバコリーフ→サンダルウッドと引き継がれていく「スパイシーな香り」、そしてトンカやヘーゼルナッツに由来する「柔らかな甘い香り」の3つの要素です。
これらのうち、「苦味」と「スパイシーさ」が中核を担い、途中から「甘さ」が風味づけ程度に加わるような香り方をします。
そして最終的には、「甘さ」の方が中心となって終わる形です。
ノートを確認するとヘーゼルナッツ、プラリネ、カラメルと美味しそうな甘い香りが連なっていますが、私の肌では こういったお菓子の匂いは出てきません。
トンカ豆やヘーゼルナッツの優しい甘さ、他はサンダルウッドの仄かな木の甘みが ふんわり香るのみ。
なので、私の中でベチバートンカは「落ち着いてシックな、ウッディー・スパイシー香水」といった印象になっています。
無口で格好良い
さて、こちらの香りをお作りになったジャン=クロード・エレナ氏は、次のようにおっしゃっています。
始めはフェミニンに、時が経つにつれ野性味を帯びてゆく荒削りな香り。わたしはベチバーの大地をおもわせるザラザラした香りに惹かれましたが、そのままの形を生かしてフレグランスにすることは考えませんでした。求めていたのは柔らかく、包み込むようにあたたかなベチバー。トンカ豆が重要な役割を担っていました。トンカ豆がもつキャラメルやプラリネ、ブロンドたばこの香りを使って、ベチバーをまろやかに覆い、ウッディーななかに甘美な香りを潜ませました。
ージャン=クロード・エレナ
この説明を見る限り、「まろやかで柔らかい香り」といった感じかなぁと思うのですが、私はもっと「力強い香り」だと思いました。
たくましい苦味とウッディーさに、少しだけ甘いヴェールをかけたような感じです。
また、ブランド的には「ウォーム、センシュアルな香り」という位置づけのようですが、これも私のイメージとは少し違っています。
温もりのある香りというよりは、「クール」な印象。
センシュアル(官能的)で”したたか”というよりは、”無骨”。
「自分、不器用ですから」的な、無口な「恰好良さ」を感じる香りなのです。
香調的にはメンズ向け。
(プラリネやキャラメルの甘さがしっかり出る肌の方だと、もっとレディース寄りの香調になるのかも。)
甘すぎず、爽やかすぎず、一年を通して使いやすい香りかと思います。
まとめ
今回は「エルメス/ベチバートンカ オードトワレ」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ベチバートンカは、苦みやスパイシーさ、そして柔らかな甘さが香ります。
”無骨”なかっこ良さを感じさせる、ウッディー・スパイシー系の香水です。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:HERMES公式ホームページ「オー ド トワレ 《ベチバー トンカ》」https://www.hermes.com/jp/ja/product/%E3%82%AA%E3%83%BC-%E3%83%89-%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%AC-%E3%80%8A%E3%83%99%E3%83%81%E3%83%90%E3%83%BC-%E3%83%88%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%80%8B-V107433V0/