今回は「DIOR(ディオール)メゾンクリスチャンディオール スパイスブレンド オードゥパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
スパイスブレンドは、「ジンジャー」「ブラックペッパー」「ナツメグ」「クローブ」を中心としたスパイス達と、とろみ感のあるラムの香りが溶け合った香水。
時間の経過とともに熟成されたような、マイルドな香りに変化していきますよ。
この記事はこんな方にオススメ!
・メゾンクリスチャンディオール、スパイスブレンドの香りについて詳しく知りたい
・スパイスの香りや、ラムのコクのある香りが好き
・「シャキっとしたい時」「まったりしたい時」どちらにも使える香水が欲しい
DIOR(ディオール)メゾンクリスチャンディオール スパイスブレンドとは?
香水の基本情報
タイトル:SPICE BLEND(スパイス ブレンド オードゥパルファン)
ブランド:CHRISTIAN DIOR(クリスチャン・ディオール)
香調:スパイシー、ウッディー
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表:2019年
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トップノート:ラムエッセンス、レモン、ジンジャー
ミドルノート:マダガスカル産ブラックペッパー、シナモン、ナツメグ、ピンクペッパー、クローブ、コリアンダー
ラストノート:セントトーマス島産ベイリーフ、ウッディーノート
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:5時間程度
放香性:★★★☆☆ やや強い
メゾンクリスチャンディオール スパイスブレンドって、どんな香り?
トップノート:琥珀色の香り(30分)
最初は、爽やかな酸味や生姜の辛味から始まる。
目の覚めるようなスパイシーさではないものの、しゃきっと歯切れの良い香りだ。
10分ほどするとラムエッセンスが顔を出す。「サトウキビっぽい甘さ」というだけでなく、しっかりとラムの匂いがしている。
この辺りから、色で言うと「アンバーブラウン(琥珀色」」のような、とろりとしたイメージの香りになる。
スパイシーなだけではなく、まろやかさも感じさせてくれる香りだ。
ミドルノート:スパイスが主役だけどマイルド(1時間)
ラムのニュアンスを残したまま香りが変化してくる。
スパイスの香りが出てくるのだけど、トップより辛くシャキーンとした匂いになるのではなく、逆にマイルドな方向に進んでいるように思う。
二日目の煮込み料理のようにスパイシーさが馴染み、全体が一つにまとまっているような感じだ。
個人的にはスパイスの中でも「ブラックペッパー」、「ナツメグ」、「クローブ」をしっかりと感じた。
特にクローブの甘さ+辛さの匂いが、ベースにあるマイルドな香りとスパイシーな香りのまとめ役になっているように思う。
ラストノート:軽やかな木の香り(3.5時間)
最後は辛みがある木の香りで、ドライダウンに向かう。
ベイリーフのおかげか、すっとした清涼感もある。木の温もりはあるものの、意外なほどに軽快なラストノートだ。
トップ、ミドルとレディース寄りの香調かなと思っていたけれど、ラストでは、メンズ的な香調に感じられた。
特に最後の方では渋めのウッディーな香りになっている。
ジェンダーレスに使いやすい香りだと思う。
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ディオール/スパイスブレンドの解説と感想
「ラム」と「木」の匂いを、スパイスがまとめる
メゾンクリスチャンディオールコレクション「SPICE BLEND(スパイスブレンド)」は2019年に登場しました。
スパイスブレンドは「ラム」と「木」の香り。そして、それを数多のスパイスがまとめ上げているような香りになっています。
スパイスの中でも私が特に強く感じたのは、「ジンジャー」「ブラックペッパー」「ナツメグ」「クローブ」の4つ。
「おぉ!世界4大スパイスやん!」と思ったが違いましたw(4大スパイスは「ジンジャー」の代わりに「シナモン」が入っています。)
でもそれぐらい身近で、”どこかで一度は嗅いだことのある”スパイスの匂いを楽しめます。
まさに「スパイスブレンド」という名前がぴったりの香水ですね。
ここで、先ほど出てきたスパイスの香りについて触れたいと思います。
ジンジャー(生姜)とブラックペッパー(黒胡椒)の香りは一般的にも馴染みが深いので説明は不要かと思うのですが、「ナツメグ」と「クローブ」は匂いが分からない!という人も多いのではないでしょうか。
個人的に「ナツメグ(肉荳蔲)」は、シナモンからあの特徴的な匂いを取り除いて、スパイシーさだけを残した匂い。鋭く辛みも強いけど、ほんのり温もりもある匂いだと感じています。
また「クローブ(丁子)」はまったりしたバニラのような甘さと、強いスパイシーさを合わせ持つちょっと不思議な印象の匂いです。
これらは普通にスパイスとして手に入れることができるので、購入する機会があれば匂いも確認しておくと、香水を味わう時にも面白味が増しますね。
熟成された、まろやかな香り
調香したフランソワ・ドゥマシー氏は、次のように話しています。
(抜粋)父の薬局の棚に置かれていた、興味をそそられるボトルを今でもはっきりと覚えています。『スパイス ブレンド』は幼少期のエキゾチックな記憶の風景を、香りに転写したフレグランス。温かみのある香りが、何種類ものスパイスによって支えられています。『スパイス ブレンド』は、旋回するつむじ風のよう。気まぐれで魅力的なフレグランスです。
ーフランソワ・ドゥマシー
スパイスブレンドは、2006~2021年までディオールの専属調香師をされていた、フランソワ・ドゥマシー氏のルーツを手掛かりにした香りです。
彼が言うように、どこか「漢方」のようなニュアンスのある香りになっていると思います。
ただ、私が付けるとあまり”気まぐれな香り”にはなりません。
最初は「ラム」と「スパイス」の香り。それが次第にじっくりコトコト煮込んだように溶け合って、まろやかなスパイシーさを生み出すようになります。
いわゆる”二日目のカレー”のように熟成された匂いです。(カレーの匂いはしませんよ!)
そしてそこから、ウッディーな香りになっていきます。
とろみのある液体に水を入れたみたいに、匂いがサラサラになり、色も淡く変化するようです。
大体このような流れで香りが変化していきます。
温もりのあるラムやウッディーノートにスパイスの香りが溶け込んでいる形で、スパイシーさだけが一人で走っていくような香りではありません。
スパイシーなのですが、頬を張られたような目の覚める香りではなく、もっとまろやかで穏やかな匂いなのです。
シャキッと気持ちを整えたい時にも、まったりくつろぎたい時にも相性の良い香水だと思いました。
まとめ
今回は「メゾンクリスチャンディオール、スパイスブレンド オードゥパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
スパイスブレンドは、スパイスとラムの効いた香り。時間の経過とともに、香りも熟成されたようにまろやかになっていきます。
どこか「漢方」のようなエキゾチックな印象もある香りです。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:DIOR公式ホームページ「スパイス ブレンド」https://www.dior.com/ja_jp/beauty/products/Y0996128-%E3%82%B9%E3%83%8F%E3%82%9A%E3%82%A4%E3%82%B9-%E3%83%95%E3%82%99%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%99-%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%99%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9