今回は「GUERLAIN(ゲラン)ラール エ ラ マティエール ドゥーブル ヴァニーユ オーデパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ドゥーブルヴァニーユは、ゆったりと柔らかなバニラが長く続いてくれる香水です。
前半 バニラは感じにくいと思いますが、後半ではじわじわ甘くなっていき、最後にはしっかりとバニラが出てきます。
この記事はこんな方にオススメ!
・ゲラン、ラールエラマティエール ドゥーブルヴァニーユの香りについて詳しく知りたい
・ガツンと強いバニラは苦手
・しっとり暗いイメージ、酒感のあるバニラ香水が欲しい
GUERLAIN(ゲラン)ラールエラマティエール ドゥーブルヴァニーユとは?
香水の基本情報
タイトル:Spiritueuse Double Vanille Eau de Parfum(ドゥーブル ヴァニーユ オーデパルファン)
ブランド:GUERLAIN(ゲラン)
香調:グルマン、ウッディ―
調香師:ジャン=ポール・ゲラン
発表:2007年
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トップノート:インセンス、ピンクペッパー、ベルガモット
ミドルノート:ブルガリアンローズ、ジャスミン、イランイラン、シダーウッド
ラストノート:マダガスカル産バニラ、ベンゾイン、ラム
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:7時間程度
放香性:★★★☆☆ やや強い~強い
ラールエラマティエール ドゥーブルヴァニーユって、どんな香り?
トップノート:”軽い”香りと奥にあるバニラ(20分)
シトラス様の「軽さ」はあるのだが、「酸味」はない。
そこにサンバックジャスミン系の「軽さ」を持った花の香りも混じっている。
背後には美味しそうなバニラとベンゾインがどっしり構えているのだが、甘さはあまり強くない。
ミドルノート:インセンスと奥にあるバニラ(40分)
トップの「軽さ」が抜けてくる。
かといって、バニラ系の甘さがグイッと前に出てくることもない。
バニラ・ベンゾインの甘い香りは、相変わらず香りの奥のほうに控えている。
そこに、お香系の香りも重なっている。
良いお線香を遠くで焚いて、その煙がゆらっとバニラを覆ったようなイメージだ。
僅かなウッディーさも混じっている。
フローラルの要素は、私の肌では感じられなかった。
ラストノート:ラム、ウッディー、バニラ(6時間)
インセンスっぽさも遠のき、ウッディーなバニラの香りでドライダウンに向かう。
粉っぽい”ポフポフ”したバニラではなく、じっとり湿り気を含んでいる。
ラム酒様のコクや暗さは感じられるのだが、これは強くない。
「カスタードクリームを作るときに、少量入れられたラム」のような感じで、「風味付け」程度の香り方。
主役はあくまでバニラの方だ。
ラムやウッディーさは長く残るのだが、それらも時間と共に弱まり、最終的には柔らかで甘いバニラへと収束していった。
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ゲラン/ドゥーブルヴァニーユの解説と感想
蒸留・特濃・魂のバニラ
2007年にゲラン「ラール エ ラ マティエール」コレクションより登場した、「Spiritueuse Double Vanille(ドゥーブル ヴァニーユ)」の香り。
日本での販売名はドゥーブルヴァニーユとなっていますが、本来の香水名は「スピリチューズ ドゥーブル ヴァニーユ」です。
spiritueuseは英語でいうとspirituousのことで、こちらは主に「蒸留して(アルコール度数が高い)」という意味で使われます(お酒の「スピリタス」ですね!)。
ですので一見すると、「蒸留してバニラ度数2倍だぜ!」という意味に受け取れるのですが、他にも含みを持っていそう…。
あまり使われないようですが、spirituousは「精神的な、魂の、霊的な」や「生命力あふれる、元気な」という意味も持っているそうです。
なので、「ゲラン香水の魂たるバニラ」あるいは「泉のごとく力が溢れるようなバニラ」という意味も、この香水名には込められているのではないでしょうか。
ゲランの説明文にも「エリクサー」って書いてあるしね(エリクサー:神秘の霊薬・賢者の石のこと)。
最後に出会える、ゆったり甘やかなバニラ
さて、肝心の香りについてお話ししたいのですが、ドゥーブルヴァニーユは「濃厚で甘ーいバニラがガツンと香る」香水ではありません。
(あなた「蒸留特濃バニラ」って名前じゃなかったか!と突っ込みたくなる。)
天然香料ゆえか「パワフルな甘さ」のあるバニラではなく、「後半にかけてジワジワ甘くなっていき、それが長くゆったりと香る」ような形になっていました。
では、「最後の方までバニラの匂いはしないの?」と聞かれると、そういう訳でもありません。
最初から香りの奥の方に居るのはわかっているのですが、決して前には出て来ない感じ。
この「奥の方にずっとバニラが構えている」香り方が、「こちらからよく見えないのに向こう(バニラ)からはジッと見つめられている」ような気持ちにさせます。
「一本買っとく?」と問うような熱いバニラの視線を浴び続け、時間の経過とともにシトラス・フローラル・インセンス・ウッディー・ラム…と香りのヴェールを一枚ずつ脱ぎ捨てていくと、最後には裸になったバニラの香りにようやく出会うことができます。
「美味しそうな、ガツンと甘い系バニラ」がお好きな方がこちらを試すと、「え?バニラの香りがしない…」と戸惑ってしまうかもしれません。
「甘さは控えめが良い」「しっとり暗いイメージ」「酒感のある香り」がお好きな方にオススメのバニラ香水です。
まとめ
今回は「ゲラン/ラールエラマティエール ドゥーブルヴァニーユ オーデパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ドゥーブルヴァニーユは、時間と共にシトラス、フローラル、インセンス、ウッディー、ラム…といった香りのヴェールを脱いでいき、最後にはゆったり甘いバニラがしっかり出てくる香り方をします。
”ガツンと甘い”系のバニラ香水ではないですが、柔らかなバニラ香が長く続いてくれますよ。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
参考:ゲラン公式ホームページ「ドゥーブル ヴァニーユ – オーデパルファン」https://www.guerlain.com/jp/ja-jp/p/lart-la-matiere-spiritueuse-double-vanille-eau-de-parfum-P017906.html