今回は「PARFUM SATORI(パルファン サトリ)ニュアージュ ローズ オードパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ニュアージュローズは、夜明けや夕暮れの空のような、バラ色からスミレ色へと続く”切ない”グラデーションを感じさせる香りです。
爽やかな酸味からローズの香りへと変化していき、最後は石けん調のイリスやクリーンなムスクに抜けていきます。
この記事はこんな方にオススメ!
・パルファンサトリ、ニュアージュローズの香りについて詳しく知りたい
・爽やかなローズの香りが好き
・「儚さ」や「切なさ」を感じさせてくれる香りが欲しい
PARFUM SATORI(パルファン サトリ)ニュアージュローズとは?
香水の基本情報
タイトル:Nuage Rose Eau de parfum(ニュアージュローズ オードパルファン)
ブランド:PARFUM SATORI(パルファンサトリ)
香調:フローラル
調香師:サトリ・オオサワ(大沢さとり)
発表:2011年
廃盤:2023年 販売終了
トップノート:ピンクペッパー、ラ フランス
ミドルノート:ローズ ド メ、ダマスク ローズ、バイオレット、ジャスミン、ミモザ
ラストノート:イリス(ニオイアヤメ)サンダルウッド、アンブレットシード
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:3.5時間程度
放香性:★★☆☆☆ 弱い
ニュアージュローズって、どんな香り?
トップノート:赤じその酸味(20分)
酸味のある爽やかな香りから始まる。
梅干と一緒に入っている「酸っぱさの染み込んだ 赤じそ」の香りが、知っている中で最も近い。
付けてから5分程すると、奥の方にパウダリーフローラルとムスクを混ぜたような、石けん感のある甘さが出てくる。
ミドルノート:明るいローズ香(1時間)
少し酸っぱさが和らいで、「梅干・赤じそ」系から「ローズ花弁の酸味を含んだ香り」に変化していく。
それと同時に、ミモザやイリスの柔らかなパウダリーフローラルは増す。
でも主役はあくまでも爽やかなローズの方で、全体的なバランスとしては粉っぽさは少ない。
明るくすっきりとした、ローズ系フローラルとなっている。
ラストノート:石けん調のイリスやクリーンなムスク(2時間)
香り立ちが淡くなり、酸味はどんどん遠のいていく。
ここではイリスの石けん調のやや粉っぽい香りや、ムスク系の明るくクリーンな甘さが主役だ。
最終的にはムスキーな香りが肌に残り、消えて行った。
全体を通して香り立ちは穏やか。
持続力も少なめなので、「夜に食事の予定がある」など、香りを残したくない日にも向いていると思う。
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パルファンサトリ/ニュアージュローズの解説と感想
バラ色からスミレ色へとグラデーションを描く空
調香師の大沢さとり氏が立ち上げた香水ブランド「パルファンサトリ」より、2011年5月に登場した「Nuage Rose(ニュアージュローズ)」の香り。
こちらの香水名には、「バラ色の雲」という意味が込められています。
さて、ブランドによると、ニュアージュローズはこんな香りだそうです。
南仏コートダジュールの夜明けや夕暮れどき、空のキャンバスいっぱいにバラ色とスミレ色が交差し、やわらかな雲の波間から海へと光が差し込む…そんな美しい情景を香りに託しました。
ーパルファンサトリ公式より
バラ色とスミレ色が混じる、空の色。
小学生のころ、図工のグラデーションの学習の一環として「夕焼け空の絵」を描いたことを思い出します。
私はこの色合い――”夜に足を踏み入れようとする”時間帯の切ない色合いが好きだったので、こちらでグラデーションを作ったのですが、何故か「夕焼けはもっとオレンジだよ?」と注意を受けてびっくりした事もよく覚えています。
もちろんそんな忠告は綺麗さっぱり無視して、自分の好きな空を描いたわけですが。
燃えるようなオレンジ色の空も美しいですが、バラ色から藤色、スミレ色へとグラデーションを描く空も綺麗ですよね。
私にとってニュアージュローズは、そんな色合いの「儚さ」や「切なさ」を感じさせてくれる香水なのです。
繊細な印象をもたらすローズ香水
ところで、私のベストローズ香水は「エルメス/エルメッセンス ローズイケバナ」です。
ニュアージュローズは今年(2023年)に買ったばかりなのですが、ローズイケバナに迫る勢いで大好きな香り。
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まずは、「トップの酸味」の部分からして大好きです。
私が付けると「梅干と一緒に漬かっていた赤じそ」の匂いがするのですが、これはピンクペッパーやローズヒップを混ぜたような、フルーティーな酸味を感じているのかと思います。
そう言えばローズイケバナもルバーブの酸味が効いているので、おそらく私は「シトラス以外の酸味」をしっかり感じられる物が好きなんでしょうね。
そこから「ローズ花弁の酸味」に変形していき、ミモザとアイリスのパウダリーフローラルが、スミレ色の空に粉砂糖を掛けるように、キラキラと細やかな光を放ちます。
そしてラストノートは、クリーンな雰囲気のムスク香に抜けていく形。
これもローズイケバナと似ています。
ただ全体的に見て、ニュアージュローズの方がローズイケバナよりも繊細で華奢な印象をもたらすローズ香水だと思いました。
個人的な好みではありますが、どのタイミングを切り取っても「良い匂いだなぁ」と素直に思える香水です。
こちらは既に廃盤となってしまったのですが、パルファンサトリさんには今「THE・ローズ香水」といった香りがないので、2024年は新しいローズ香水が登場するのではないかと期待しています。
まとめ
今回は「パルファンサトリ/ニュアージュローズ オードパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ニュアージュローズは、「夜になる一歩手前」のような、切ない空の色合いを感じさせる香りです。
私の肌では梅干と共に漬かっていた赤じそのような酸味からローズ、そしてムスキーな香りへと変化していきますよ。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:パルファン サトリの香り紀行「ニュアージュローズ(バラ色の雲)パルファンサトリ新作香水」https://parfum-satori.hatenablog.com/entry/post_505