今回は「HERMETICA(エルメティカ)ソース1 オーデパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ソース1は、エルメティカの全ての「核」となる香り。
一見単調そうに思えるすっきりした香りなのですが、纏ってみると奥深く、香りを表す情景が脳裏にくっきり浮かび上がるような、なかなか面白味のある香水です。
この記事はこんな方にオススメ!
・エルメティカ、ソース1の香りについて詳しく知りたい
・シンプルですっきりした香りが好き
・エルメティカが気になるけど、何から試したら良いのか分からない
HERMETICA(エルメティカ)ソース1とは?
香水の基本情報
タイトル:Source1(ソース1 オーデパルファム)
ブランド:HERMETICA(エルメティカ)
香調:シトラス、ウッディー
調香師:アリエノール・マスネ
発表:2018年
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ノート:ベルガモット、ドライアンバー、フレッシュウッド
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:4.5時間程度
放香性:★★☆☆☆ 弱い
ソース1って、どんな香り?
トップノート:不思議ベルガモット(20分)
まずはベルガモットの香りから始まる。非常にウォータリーで、透明感あふれる香りだ。
ほろ苦さもあって「グレープフルーツ」のようにも感じる。
また少し辛みや土っぽさもあるので、「ジンジャー」のようにも感じる(ドライアンバーの香りを嗅ぎ取っているのかな?)。
そんなちょっと”不思議系”の香りだ。
いずれにしても、ベルガモットやグレープフルーツなどのほろ苦い柑橘果物をブシャっと目の前で切ったような、さっぱりしていて軽快な香りだった。
ミドルノート:アンバーのコク(1時間10分)
少しだけ香りに変化が起きてくる。鼻にヌンッと絡みくような、コクが出てくるのだ。
この「ヌンッ」はアンバーだなと思い至るが、よくあるオリエンタルでずっしり重く甘いアンバーの香りではない。
香りに「重さ」や「甘さ」ではなく、「コク」をプラスしているイメージだ。
なので、トップから続く爽やかな香調のままなのだけど、主役がシトラスからドライアンバーに移り変わったように思った。
ラストノート:透明ウッディー(3時間)
最後はウッディーな香りが主役に躍り出る。
どっしり深い木の匂いではなく、軽やかで透明感のある「シダーウッド」や「モス(苔)」のような香りだ。
ここまでくるとシトラスの香りはなくなっているのだけど、ドライアンバーの辛みは健在だ。
全く甘さのないジンジャエールのようにすっきりした香りのままで、ドライダウンしていった。
全体的に好調の変化はほとんどなく、透明感ある爽やかな匂いが続く。
メンズ、レディース共に使いやすそうな香りだが、後半はややメンズ寄りになるように思う。
香り立ちもおだやかで主張も控えめなので、TPOを問わず使える香水だ。
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エルメティカ/ソース1の解説と感想
エルメティカのベースとなる、ソース1の香り
2018年にフランスでスタートしたエルメティカの香水は、アルコールフリーにもかかわらず香り立ちが豊かで、持続性にも優れているのが特徴です。
そんなエルメティカの「核」となる香りが、本ページで紹介している「Source1(ソースワン)」。
ブランドによると、このソース1が全てのフレグランスのベースとなっているそうです。
エルメティカの香水は、ソース1を起源として「FLORAL IMPULSE/フローラルインパルス[旧・Dry Waters]」「FRUITY ENERGY/フルーティーエナジー[旧・Emerald Stairways]」「WOODY BOW/ウッディーボウ[旧・The Door]」「AMBERY MOVE/アンバリームーヴ[旧・Vertical Ambers]」と4つのコレクションに分岐しています。
(2023年よりコレクション名が変更されています。)
ソース1は「全てのフレグランスのベース」と言いましたが、ソース1に香りがないのではなく、これ単体でも香水として成立しています。
和食で言うところの「ダシ」のようなものと思えば分かりやすいでしょうか。
しっかり丁寧に取られたダシはそれだけ飲んでも美味しいし、ダシがうまく取れたかどうかは出来上がった料理の味をも左右してしまいますよね。
ですので、エルメティカの香りを知る上で、ソース1の香りに触れ、理解することはとても大切なのだと思います。
香水を付けて、情景を感じる
私がソース1に抱いた感想は「体に溶け込むように気持ちが良い香りだな」というものでした。
合わせ鏡を覗くと永遠と自分が映っていって眩暈がしそうになるのですが、ソース1を付けていると、ちょっとそんな感じに似ているような、一瞬フワっと脳が浮く心地がします。
シトラスの爽やかさがあって、アンバーのコクがあって、ウッドの落ち着きや透明感がある。
これだけ見ると”普通”によくある匂いのようにしか見えないのですが、なんだか「え?何?これ何の匂い?」と戸惑ってしまうような、”不思議”な匂いになっているのです。
全体的な香調としては「爽やか」な香りが続くのですが、前半のシトラス系の香りのあたりでは「プールから女性が上がる瞬間」が脳裏に浮かびました。
プールサイドに両手をついて、今まさに水から顔を出した赤いワンピース水着の女性です。
続いてアンバーのコクを感じるようになると、眩暈を覚える程に香りに引き込まれていきます。
そして気がついた時には「濡れた森に横たわっている」ような心地になっているのです。針葉樹の背の高い木々に囲まれて、朽ちた木や苔むした石を真横に感じる匂いです。
そんな景色のままで、香りが消えていきました。
香水をつけると情景が浮かぶことはよくあるのですが、こんなにハッキリとしたシーンが目に浮かぶのは珍しいなと思います。
ぜひ一度纏ってみて、どんな情景になるのか試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は「エルメティカ ソース1 オーデパルファム」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ソース1は、エルメティカのベースとなる香り。
シトラス、アンバー、ウッドのすっきりした爽やかな香りですが、意外と奥深く面白味のある香水です。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:HERMETICA公式ホームページ「SOURCE¹」https://hermetica.com/products/source