今回は「PARFUM SATORI(パルファン サトリ)シルク イリス オードパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
シルクイリスは、すりガラスを通して見た光のように柔らかな香りがします。
パウダリーさはあまり強くなく、”ポフポフ”ではなく”サラサラ”とした質感のアイリス香水です。
この記事はこんな方にオススメ!
・パルファンサトリ、シルクイリスの香りについて詳しく知りたい
・アイリスの香りが好き
・すりガラスを通した光のような、柔らかな香りが好き
PARFUM SATORI(パルファン サトリ)シルクイリスとは?
香水の基本情報
タイトル:Silk Iris Eau de parfum(シルク イリス オードパルファン)
ブランド:PARFUM SATORI(パルファンサトリ)
香調:パウダリー、ムスキー
調香師:サトリ・オオサワ(大沢さとり)
発表:2010年
トップノート:レモン、ベルガモット、エレミ、リーフィグリーン
ミドルノート:イリスバター、バイオレット、ミモザアブソリュート、ローズアブソリュート
ラストノート:オリバナム、サンダルウッド、ホワイトムスク
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:5.5時間程度
放香性:★★☆☆☆+ 弱い~やや強い
シルクイリスって、どんな香り?
トップノート:シトラス・グリーンと香木(15分)
爽やかでさっぱり酸味のあるレモン系のシトラスと、ガルバナムのような苦み・グリーンさ。
そして香木のような”静けさ”を伴った、樹脂の仄かな甘みとウッディーさを感じる。
この樹脂っぽさがあるお陰で、シトラス&グリーンのキラキラ明るい感じではなく、ひっそりと”落ち着き”を感じさせる香りになっていた。
ミドルノート:ニベアの優しい甘さ(1.5時間)
シトラスが遠のき、ガルバナムのようなグリーンさと樹脂香は残る。
そして、そこにパウダリーさも重なりだす。
化粧品的なパウダリーさと、お香のようなパウダリーさを半分ずつ混ぜた感じ。
そして体の動きに合わせて、ふと甘い香りが立つのだが、これは「ニベアクリームの優しい甘さ」が最も近い匂いだと思った。
パウダリーで少し甘さもあるが、「ポフポフと温もりある香り」ではなく「しっとり滑らかで、僅かにひんやりした香り」という印象を受けた。
ラストノート:サンダルウッドとムスク(4時間)
ミドルからラストにかけての香りの変化は少なく、それまでの香りが淡くなるような形でドライダウンに向かう。
徐々にパウダリーさは薄れ、お香っぽさのあるマイルドなサンダルウッドとムスクの甘みが、一本の糸のように細く長く香っている。
そして、最も長く肌に残ったのはムスクの香りだった。
全体を通して香り立ちはマイルドだが、持続性はまずまずしっかりしている。
一年を通して、TPO問わず使いやすい香水だと思う。
▼▼ アイリス香水色々・AD ▼▼
PRADA プラダ インフュージョン ドゥ プラダ イリス オードパルファム Infusion d’Iris EDP 30ml |
パルファンサトリ/シルクイリスの解説と感想
透明な光の粒、柔らかな香りの瞬間を楽しむ
日本の香水メゾン「PARFUM SATORI(パルファンサトリ)」より、2010年に登場した「Silk Iris(シルクイリス)」の香り。
ブランドによると、こんなイメージの香水だそうです。
シンプルなシルクのシャツに、パールのネックレスをさらりと着けた美しいひと。
月のきらめきのように細やかな光の粒子が、白いオーラとなって、その素肌から匂い立ちます。ーパルファンサトリ公式ホームページより
実際に肌に纏ってみると、この説明にある「光の粒子」という言葉が、驚く程にしっくりきます。
「透明なガラスに映るキラキラした光」ではなく、「すりガラスを通して見た柔らかな光の粒」。
こういった静かで柔らかな美しさは、いかにもパルファンサトリの香水だなぁと、思わずにんまりしてしまいました。
イリス(アイリス/オリス)の香料はその根から抽出され、スミレにも似た清楚なフローラルや石けん系のパウダリーな優しい甘さを感じさせる香りがしますが、シルクイリスの中では”ポフポフ”と粉っぽい感じではなく、”サラサラ”とした肌触りを思わせます。
例えばサラリと流れる、絹糸のような女の長い髪。
あるいは細やかなフェイスパウダーをブラシに含ませて、肌を撫でる瞬間。
香りの中にはアイリスやミモザのパウダリーフローラルも登場するものの、”粉っぽさ”は強すぎず、サラサラと滑らかな香りになっているのです。
爽やかなシトラスから優しいアイリスへ、絹糸のような繊細なフィニッシュ
ブランドによると、シルクイリスの香りは大きく3つの要素から成るそうです。
「残香性のあるシトラス」「うぶ毛が光る白桃のような香り」「フレッシュな木材と白いスミレの間のようなイリス」の3つです。
この香水を肌に纏うと、まずは爽やかなレモン系のシトラス香が広がります。
でもこの強いシトラス感は15分程で薄れていくので、「残香性が強い」というようには感じません。
また「桃の香り」も、私にはよく分かりませんでした。
ただ、トップ~ミドル前半くらいでガルバナム様の苦みやグリーンさを感じたので、それが「固く若い桃の青々しさ」のようだと言えんこともない…かもしれない。
アイリスの要素は上の項でも話した通り、”ポフポフ”というよりは”サラサラ”系。
優しい甘味は感じますが、私には「石けん」というより「ニベア」の香りに思えました。
ラストに至ると「お香のようなサンダルウッド」や「清潔感あるクリーンなムスク」が、細い線を描きます。
まるで一枚の白い絹布から”ツー”と糸を引き出しているような、繊細なラストノートです。
シルクイリスでは、香木ような「和」の雰囲気がトップからラストまで加わっているように思います。
これのお陰で、「軽やか」であっても「落ち着き」のあるアイリス香水になっているのだと思いました。
まとめ
今回は「パルファンサトリ/シルクイリス オードパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
シルクイリスは、「光の粒子」という言葉がしっくりくる、柔らかで優しいアイリス香水です。
香木のような「和」の雰囲気もあり、ひっそりとした静けさや落ち着きも感じさせる香りだと思います。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
★「アイリスの香り」が好きな方はこちらの記事もオススメです。
今回は「DIOR(ディオール)メゾンクリスチャンディオール/コローニュブランシュ オードゥパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。 コローニュブランシュは、パウダリーな”白い”香りが主役の香水です[…]
今回は「Rirana Parfume(リラナパフューム)アイリス アンブレット オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。 アイリスアンブレットは、ベルガモットのような苦み・酸味を伴ったラベン[…]
参考:
PARFUM SATORI公式ホームページ「シルクイリス -Silk Iris-」https://parfum-satori.com/?pid=21476782
パルファン サトリの香り紀行「シルクイリスのできるまで。 Silk Iris,」https://parfum-satori.hatenablog.com/entry/silk_iris_1