【フレデリックマル】ポートレイト オブ ア レディの香水レビュー

今回は「FREDERIC MALLE(フレデリック マル)ポートレイトオブアレディ オードパルファム」について、私の肌で実際に使った感想・香り心地を詳しくレビューしたいと思います。

 

ポートレイトオブアレディは、パチョリがしっかりと効いたスパイシーなローズ香水です。

「黒いイブニングドレスをまとった淑女」といった印象で、フォーマルさと妖艶さを兼ね備えた香りですよ!

 

この記事はこんな方にオススメ!

・フレデリックマル、ポートレイトオブアレディの香りについて詳しく知りたい

・仕事終わりや夜のお出かけに向いている香水が欲しい

・大人の女性に相応しいフレグランスを探している

FREDERIC MALLE(フレデリック マル)ポートレイト オブ ア レディとは?

香水の基本情報

タイトル:PORTRAIT OF A LADY Eau de Parfum(ポートレイト オブ ア レディ オードパルファム)

ブランド:FREDERIC MALLE(フレデリック マル)

香調:オリエンタル、フローラル

調香師:Dominique Ropion(ドミニク・ロピオン)

発表:2010年

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トップノート:ターキッシュローズ、ラズベリー、ブラックカラント、クローブ、シナモン

ミドルノート:サンダルウッド、パチョリ、インセンス、フランキンセンス

ラストノート:ムスク、ベンゾイン、アンバー

持続性、強さ、香りのチャート

持続性:5.5時間程度

放香性:★★★★☆ 強い

フレデリックマル ポートレイトオブアレディ、香水イメージチャート

ポートレイト オブ ア レディって、どんな香り?

トップノート:スパイシーローズ(30分)

つけた瞬間、スパイシーなローズが一面に広がる。

ところがローズは一旦引っ込んで、代わりにラズベリーとブラックカラントの甘酸っぱさが出てきた。

 

そして10分程すると、再びスパイシーなローズが顔を見せるのだ。

このころになると、ローズ6:スパイス3:ベリー1といった割合の香り具合になっている。

トップノートのメインとなっているのは、軽やかなフローラルではなく、どっしり重いバラの匂いだった。

ミドルノート:ダークなパチョリ(1時間)

パチョリがしっかり出てきたらミドルノートに入る。

このパチョリは色々な物で例えられることが多いが、こちらの香水では「苦い純ココア」や「ナッツ」のような香りに思えた。

ただし深く香りを吸い込むと、塩っぽさやカビっぽいパチョリの要素も感じられる。

 

パチョリはトップから続いているローズの背後にあって、それを支えているような役割だ。

それのおかげでローズが「明るく爽やかなバラ」ではなく、「ダークなしっとりした黒いバラ」といった印象になっている。

ミドルに入ってから30分程はこのダークなローズなのだけど、徐々にお線香のような香りも出てきた。

ラストノート:パウダリー(4時間)

ラストノートでは、お化粧品のようなパウダリーさを伴いドライダウンに向かう。

ここではパチョリのジメッとした感じが和らぎ、乾いた香りになってくる。

 

ベンゾインとアンバーのオリエンタルな甘さがメインとなり、そこに乾燥パチョリが乗っかっているような感じ。

ここまで香りが進むと、ローズはほとんど感じなくなっていた。

 

全体的には、重めで女性向けの香りかと思う。

でもこのスパイシーなローズを柔和な男性がつけていたら、ものすごくかっこいいのでは?とも思った。

トップ・ミドル・ラストと、しっかり香りの変化はあるものの、境目が曖昧で滑らかに移り変わっていった。


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フレデリックマル/ポートレイトオブアレディの解説と感想

虚しさの中で磨かれた、タフレディーの香り

フレデリック・マルから発売された「PORTRAIT OF A LADY(ポートレイトオブアレディ)」は、強いパチョリやお香のようなこもった香りが特徴的な香水です。

そのようなどっしりとした香りの土台の上に、スパイシーなローズが広がっています。

「ポートレイトオブアレディ」という香水名は、1881年に出版されたヘンリー・ジェームズ作の長編小説「PORTLAIT OF A LADY(ある婦人の肖像)」に由来して名付けられました。

 

この小説の主人公イザベルは、自由を尊ぶ好奇心旺盛で利発な女性。

貴族からの求婚も断り、相続した遺産で世界を旅するような人生を送ります。

でもそんな女性が、とんでもないモラハラ夫と結婚してしまうのです。

 

若く純粋で賢い女性が、結婚によって誰よりも愛した「自由」を失う。

「人生って本当にままならないよね。」という、現代にも通ずるお話です。

 

イザベラはこの虚しい生活の中で強さを磨き、タフな淑女へと成長します。

現実に心を折られるのではなく、真っ向から向き合いかっこよく生き抜こうとするのです。

そのような強い女性の力というか、土俵際での粘り腰は、確かにこの香水の「ダークで底の深いバラの香り」のようかもしれませんね。

逢魔が時のような美しいグラデーション

さて、ポートレイトオブアレディをひと噴き。

トップノートで香るスパイシーなローズを主役にして、そのあとには強いパチョリやお線香の香りがローズの下に潜り込んできます。

 

さらにアンバーやベンゾインの甘さがその下の層に広がるというような、下方向に伸びていく香りの変化を見せます

そして、それは黄昏時から夜に変わる時間のように、完璧なグラデーションになっており、香りの境界が綺麗にぼかされています。

 

ポートレイトオブアレディは、かっちりしたフォーマルな場にふさわしいような香りです。

まるで、濡羽色のようなイブニングドレスに、シルクのオペラグローブをはめた美しい淑女といった印象です。

そして、昼間につけるよりは仕事終わりにつけるための香水といった感じでしょうか。

 

ちなみにこの黄昏時から夜に変わる時間のことを「逢魔が時(おうまがどき)」と言って、魔に通ずる時刻だと昔から言われています。

純粋だったイザベラが、絶望の中でタフでかっこいいレディーに変身したように、女性が「昼の顔」から「夜の魔性」に変身するのにふさわしい香水だと思います。

まとめ

今回は「フレデリックマル ポートレイトオブアレディ オードパルファム」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。

ポートレイトオブアレディは、艶っぽさとフォーマルなかっちりした感じが混在するフレグランスです。

しっかりとしたパチョリとともに香るローズは、夕暮れ時~夜にかけて相応しい香水だと思います。

香り選びの参考になれば嬉しいです♪

★「スパイシーなローズ系」が好きな方はこちらの記事もオススメです。

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参考:FREDERIC MALLE公式ホームページ「PORTRAIT OF A LADY」https://www.fredericmalle.com/product/19566/50241/parfums/portrait-of-a-lady/by-dominique-ropion

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