今回は「FREDERIC MALLE(フレデリック マル)リップスティックローズ オードパルファム」について、詳しくレビューしたいと思います。
リップスティックローズは、「口紅」そのものの香り~キャンディのように変化していく香りの香水。
子どもの頃に感じていた「大人の女性」を思い出す、ノスタルジーも感じさせます。
当ページでは、リップスティックローズの「基本的な情報」「香りの変化」「詳しい感想」などを掲載しています。
この記事はこんな方にオススメ!
・フレデリックマル、リップスティックローズの香りについて詳しく知りたい
・パウダリーな香り、化粧品的な香りが好き
・「大人の女性」の雰囲気に似合う香水を探している
FREDERIC MALLE(フレデリックマル)リップスティック ローズ オードパルファム
香水の基本情報
タイトル:LIPSTICK ROSE(リップスティック ローズ オードパルファム)
ブランド:FREDERIC MALLE(フレデリック マル)
香調:パウダリー、フローラル
調香師:ラルフ・シュヴィーガー
発表:2000年
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トップノート:グレープフルーツ、バイオレット
ミドルノート:ローズ、アイリス、ラズベリー
ラストノート:バニラ、ホワイトムスク、ベチバー、アンバー
持続性、強さ、どんな香り?(チャート)
持続性:7時間程度
放香性:★★★★☆ 強い
リアルな口紅の香りに、びっくり
トップノート:リアルな口紅(10分)
香水を噴いた瞬間、「はいはい。口紅の香りですね!確かに!」と思わず笑みがこぼれる。
口紅をモチーフにした香りなのかと思いきや、口紅そのものの香りなのね。
爽やかな甘いフローラル、ニオイスミレの香りを中心に、グレープフルーツの苦味を含んだ爽やかシトラスが添えてある。
トップノートは非常に短く、10分程で香りが変化してくる。
ミドルノート:パウダリックなバラ(50分)
だんだんローズが出てきて、この辺りからミドルノートに入る。
「瑞々しいバラ」と言うよりは「パウダリックなバラ」で、化粧品的な香りになっている。
アイリスも出てくるけど、植物の透明感やグリーンさではなく、どこか人工的な香りだ。
付けたあたりを直接嗅ぐと、匂いの余韻の部分に甘酸っぱいラズベリーも感じるが、それはほんの少し。
しかしミドルに入って30分もするとパウダリックな要素が薄れ、ラズベリーの甘酸っぱさが強くなってくる。
ラストノート:キャンディー様の甘さ(6時間)
ラズベリーの甘酸っぱさも遠のくと、キャンディーのような甘さが残る。
ここまで来ると、口紅の香りではない。
パウダリックさもなく、化粧品的でもない。
ベチバー、アンバーと、少量のバニラの甘みが柔らかく香る。
マシュマロのような美味しそうな香りと、プニプニした弾力(二の腕を触っているみたい!)を思い起こす。
フレデリック・マルのラストノートには、いつも良い意味で驚きがあるけれど、リップスティックローズのラストもなんとも素敵な香りだった。
「フレデリックマル/リップスティックローズ」の感想/口コミ
まさに「口紅」、ユーモラスな香水
「LIPSTICK ROSE」は、調香師のラルフ・シュヴィーガーが、母のキスにインスパイアされて生み出した香りです。
タイトルに”リップスティック”とあるように口紅をイメージするような香り…かと思いきや、なんと”口紅そのものの匂い”がします!
リップスティックローズを一噴き。
一番に出てくる感想は「口紅そのまんまかい!」でした(笑)。
口紅を塗ったことがある人なら分かる、あの匂いがします。
化粧品特有のパウダリックさと、少し粘土を思わせる脂っぽさを含んだ香り。
子供の頃に感じていた、お母さんの口紅そのものの匂いです。
「口紅の香りが、本当に良い匂いと思うか?」と聞かれると、わたしの答えは「NO」。
でも、好ましい匂いではあります。
それは口紅の匂いが良いのではなく、「母の匂いが好きだから、必然的に口紅の匂いも好き」という事なのかなと思いました。
私は子供の頃、エプロンをした母のお腹に顔を埋めるのが大好きでした。
深く息を吸い込むと、母の香水、作っている夕飯、石っけん等が混じった匂い。
リップスティックローズを付けると「お母さんってなんていい匂いなんだろう…」と感じた時の気持ちが、ありありと蘇るのです。
子どもの頃に感じていた「大人」の香り
そんなわけで、私にとってのリップスティックローズは”ノスタルジック”な香りです。
日曜の朝、「今日は特別。」と言って赤いルージュをひいてくれた母の笑顔。
あるいは、内緒でこっそり開いた母のメイクボックスの香りを思い出します。
煌びやかでオシャレなケースに収められている化粧品たち。
中でも口紅は、子供心に「大人」の象徴であるようで、憧れと少しの気恥しさを感じさせたものです。
こっそり母の化粧品を試して、自分を鏡に映してみる。
目一杯背伸びして、少しだけ大人気分を味わったときの、達成感のような、背徳感のような、満たされた気持ちを思い出しました。
ラストノートのキャンディーのような甘さも、子供時代を想起させる要因なのかもしれません。
リップスティックローズは、「母」のような香りです。
子供の頃に感じていた「大人」や「お母さん」と、「一人の大人の女性」になった今の自分がリンクする、不思議な香りなのです。
まとめ
今回は「フレデリックマル リップスティックローズ オードパルファム」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
本当に口紅の匂いがして、驚きやユーモアを感じました。
それとともに、子ども時代を思い出すようなノスタルジーと、一人の女性となった自分が時空を超えてリンクするような、不思議な印象を与える香水だと思います。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:FREDERIC MALLE公式ホームページ「LIPSTICK ROSE」https://www.fredericmalle.com/product/19566/50155/parfums/lipstick-rose/by-ralf-schwieger
