今回は「PARFUM SATORI(パルファン サトリ)さとり オードパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
さとりは、伽羅(キャラ)の香りを表現した「寺系」の香水。パルファンサトリの代表作です。
香木を焚いているような香りが続きますが、ラストでは「湯上がりの和肌」のような色香が漂います。
この記事はこんな方にオススメ!
・パルファンサトリ、さとりの香りについて詳しく知りたい
・お寺の中に居るような香りが好き
・パルファンサトリを代表する香りに興味がある
PARFUM SATORI(パルファン サトリ)Satori(さとり)とは?
香水の基本情報
タイトル:Satori Eau de parfum(サトリ オードパルファン)
ブランド:PARFUM SATORI(パルファンサトリ)
香調:オリエンタル、ウッディー
調香師:サトリ・オオサワ(大沢さとり)
発表:2006年
トップノート:ベルガモット、コリアンダー
ミドルノート:シナモン、クローブ、カカオ、バニラ
ラストノート:オリバナム、サンダルウッド、アガーウッド、オークモス
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:4時間程度
放香性:★★☆☆☆ 弱い
サトリって、どんな香り?
トップノート:甘い木と柑橘の酸味(10分)
付けた瞬間、ウード系の甘い木の香りが広がる。
深く香りを吸い込むと、柑橘の酸味も少しある。
5分程すると、奥の方からシナモンの香りが出てくる。
出だしはひんやりした温度感に思えたが、香りに温もりが出てきた。
ミドルノート:シナモンの辛味が強い(50分)
シナモンの癖のある辛い香りが強く主張し始め、このあたりからミドルノートと言えそう。
シナモン、クローブ、カカオ、バニラ…。
これだけを見ると美味しそうな香りなのか?と思えるかもしれないが、全然違う。
香の焚かれた寺院の中に居るような香りだ。
シナモンのスパイシーさの背後でバニラが香る。
甘さはほとんど感じず、バニラの役割は「温もり」「優しさ」を香りに付け加えるに留まっている。
ラストノート:ほんのり甘いウッディー(3時間)
ほんのり甘く、ウッディーな香りでドライダウンに向かう。
どこか「石けん」や「お風呂上がり」のような匂いがする。
ホワイトムスク系の石けんの匂いではないのだが、「湯上がりに化粧水を付けたあとの和肌」を思わせる、ほのかな色気がある。
パルファンサトリの香水らしく香り立ちは非常に穏やかで、一年中どんなシーンでも使いやすいと思う。
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パルファンサトリ/さとりの解説と感想
パルファンサトリの代表作、伽羅(キャラ)の香り
パルファンサトリを代表する香り、「Satori(サトリ)」は2006年に登場しました。
「サトリ」とは、ブランド創設者で調香師の大沢さとり氏のお名前です。
(抜粋)辛・苦・甘・酸・鹹(しおからい)の五味を持つといわれる伽羅の香。一の辛味は肉桂(シナモン)・丁子(クローブ)のスパイシー、苦味は可可阿(カカオ)、甘味を香草蘭(バニラ)でそれぞれ表現。酸と鹹は、苦橙(ベルガモット)と樫の木の苔(オークモス)のシプレーをわずかに使うことで陰翳を深めました。
ーパルファンサトリ公式HPより
この香水は「伽羅(きゃら)」、即ち最高級の沈香(じんこう)の香りを表現しています。
沈香とはウード/アガーウッドとも呼ばれていますが、この香水は海外メゾンが生み出す「ウード系香水」とは雰囲気が全然違います。
ウード系はウードやその他の樹脂の甘さが重なり合い、重厚でセクシーな印象を残しますが、サトリは寺院の中でお香や香木を焚きしめているような香り、つまり「寺系」の香水です。
どちらもオリエンタルでミステリアスな雰囲気がありますが、「ウード系は中東あたり、寺系は東洋」といったイメージの違いがあるように思います。
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温もりのある”寺系”香水
上の項で「サトリは寺系の香水」とお話ししましたが、私は寺系の香りを纏うと「この世界にただ一人だけ居る」ような静寂さを感じます。
でも、サトリは少し違うようです。
バニラの温もりあるノートのお陰か、孤独で内省的な香りではなく、家族や友人など大切な人と一緒にいるような、ほっこりする香りだと感じるのです。
寒々とした山寺ではなく、よく手入れされ、香の匂いが染み込んだ柱や床の「木の温もり」に包まれているみたい。
ラストでは「石けん」や「お風呂上り」の香りがあるように感じます。
ほかほかと肌から湯気が上がっているような…。
ですので、石けんそのものの匂いがする訳ではありません。
もしかしたら私の湯上がりの香りの記憶と結びついているだけで、一般的には石けん系の匂いとは言えないのかもしれません。
(「石けんの匂いなんてしないよ!?」と思う人の方が多いかも…。)
パルファンサトリらしく、とても繊細で「0.1mmの誤差も許さない」ような几帳面さも感じます。
個人的に寺系の香水はあまり得意ではないのですが、サトリは大好きな香りの一つです。
まとめ
今回は「パルファンサトリ/さとり オードパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
さとりは、香の焚かれたお寺に居るような香りです。
お香の香りの中にほんのりとした温もりや色気が混じる、パルファンサトリの代表作品。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:PARFUM SATORI公式ホームページ「サトリ -Satori-」https://parfum-satori.com/?pid=24444828