今回は「SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)エクラン ドゥ フュメ オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
エクランドュフュメ(煙の煌めき)は、「タバコ・カカオ・ラム」がキーとなる香り。
「甘く濃厚なチョコレートとラム」から始まり、「タバコリーフの苦味」が重なってきて、最後は「埃っぽく甘いアンバー」がゆったり肌に残るような香りになっています。
この記事はこんな方にオススメ!
・セルジュルタンス、エクランドゥフュメの香りについて詳しく知りたい
・チョコレートの香りが好き
・美味しそうなだけではない、一捻り効いた甘い香りを欲している
SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)エクランドゥフュメとは?
香水の基本情報
タイトル:ÉCRIN DE FUMÉE Eau de parfum(エクラン ドゥ フュメ オードパルファム)
ブランド:SERGE LUTENS(セルジュ ルタンス)
香調:オリエンタル、ウッディー
調香師:クリストファー・シェルドレイク
発表:2023年
-AP-
セルジュルタンス コレクション ノワール エクラン ドゥ フュメ 50ml SERGE LUTENS ECRIN DE FUMEE EDP COLLECTION NOIRE [3F-S] |
ノート:タバコリーフ、カカオ、ラム、ウッディーノート
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:6時間程度
放香性:★★★☆☆+ やや強い~強い
エクランドゥフュメ(煙の煌めき)って、どんな香り?
トップノート:加糖ホットチョコレートとラムの香り(15分)
付けてすぐ、「これ、チョコやん…!」と思わず漏れてしまう。
加糖のホットチョコレートに、ラム酒を加えたような香りがする。
ラムが効いているからなのか、チョコレートと言っても「グルマン系(美味しそうな匂い)」にはなっていない。
少しフルーティーな酸味もあるのだが、それすらもカカオ由来の酸っぱさに感じられる。
ミドルノート:タバコリーフの苦みが加わる(2時間)
タバコリーフの苦味が加わってくる。
「火を点ける前の紙巻きタバコの断面」を嗅いでいるような苦味だ。
これに、チョコレートの甘みやラムが重なっており、”甘苦い”ような ダークな香りを生み出している。
ミドルの間にも じわじわとチョコレートやラムが抜けていき、タバコの苦みが際立っていく。
ラストノート:ダスティーで甘いアンバー(4時間)
ラストはタバコの苦味やウッディーさに、甘いアンバー系の香りが重なる。
この甘いアンバーは、長く肌に残る。
少し”ザラっ”とした質感があるのだが、これは「スモーキー(煙)」というよりは「ダスティー(埃)」な感じ。
全体を通して、オリエンタル系の色っぽい甘さが感じられる香水だと思う。
ラムのお酒っぽさやタバコの苦味、ウッディーさもしっかり効いているので、メンズ寄りの香調に思えた。
香り立ちはそこまで強くないが、持続性には まずまず優れる。
秋冬に似合いそうな香り。
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セルジュルタンス/エクランドゥフュメ(煙の煌めき)の解説と感想
樹脂っぽさやウッディーさを含んだ、オリエンタル系の甘い香り
2023年にセルジュ・ルタンス「コレクションノワール」より登場した、「ÉCRIN DE FUMÉE(エクランドゥフュメ)」の香り。
邦題は、「煙の煌めき」となっています。
世界的には2023年の2月に、日本では同年11月21日の発売。
(一部では、日本でも既に先行販売されています。)
さて、この香水のキーになっているのは、「タバコ・カカオ・ラム」の香り。
「甘く濃厚なチョコレートとラム」から始まり、「タバコリーフの苦味」が重なってきて、最後は「埃っぽく甘いアンバー」がゆったり肌に残るような形で香っていきます。
チョコレートと言っても、美味しそうな「グルマン系」のものではなく、「オリエンタル系」の樹脂っぽさやウッディーさを含んだ甘みです。
また私の肌では、暑い日に付けるとチョコレートが、寒い日に付けるとタバコリーフが、それぞれ出やすいようにも感じました。
ラストのアンバーも、”ドカーン”と出る日もあれば 控えめな日もあります。
(レビュー用に記録を取った日は、割と控えめに出ました。)
個人的には、この「埃っぽく ざらついた甘いアンバー 」が ゆらゆらと香っている様子が、ルタンス氏の言う「退廃的なゲーム」という言葉とリンクして、大変良い…良いぞ…と鼻息を荒げずにはいられません。
人生を疾走する、貴方におくる香水
そんなセルジュ・ルタンス氏の言葉と、ブランドによるエクランドゥフュメの説明をご紹介したいと思います。
(私が”刺さった”ヨーロッパ公式の説明文を、一部資生堂のプレスリリースを参考に訳した物を掲載します。ですので、日本公式の説明文とは違いがあります。)
甘く官能的なタバコの香りが注入された この香水は、”人生を疾走する”人々への詩的な賛歌です。「過剰」が生き方の人、究極に贅沢な生活の喜びを祝い、愛する人たちへ。そして時が去るのは とても早く、「人生は最大限の賞賛を以って激しく生きなければならない」ということを知っている人たちに。危うい程に生きることには限界があり、幻滅することは避けられない。パーティーが終わり 煙幕が下りる時、失われた幻が再び現れる。悲劇的で魅力的な現実を見る。
ーSERGE LUTENSヨーロッパ公式HPより(訳・たゆた)
早く早く、世界が滅びる!私たちの存在は緊急のケアを必要としている。大砲の轟音の真ん中で、溢れるシャンパン。空中に飛び交うコルクは、もしや燃えているのでは?煙幕の下では、人生は「退廃的なゲーム」だ。
ーセルジュ・ルタンス(訳・たゆた)
香水名のÉCRIN DE FUMÉE(エクランドゥフュメ)を直訳すると、「煙の宝石箱」という意味になります。
私は、この箱は私たちが生きる「世界」を指しているのではないかと思いました。
大砲が飛ぶ一方で、シャンパンのコルクも飛ぶ「歪な世界」。
「暴力の煙」と「快楽の煙」が混在する中でも 光を放たんとする宝石は、私たちの「命」なのでしょう。
私たちに出来ることは、その煙に負けないように ひたすら人生を駆け抜けるのみ。
命の煌めきを失わないように、立ち止まるな!走れ!抗え!負けるな!と鼓舞されているように感じます。
しかし 香り自体は甘くゆったりとしており、私を堕落させる…。
「さぁ、生き急げ」と背を押しておきながら 「まぁ、ゆっくり行きなよ」と誘惑するなんて、悪魔的な香水ですよね。
まとめ
今回は「セルジュルタンス/エクランドゥフュメ オードパルファム」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
エクランドュフュメは、ラム入りの濃厚なホットチョコレート、タバコリーフの苦い香り、ダスティで甘いアンバーが楽しめる香水です。
混沌とした煙の世界でも、宝石のように輝こうとする命を讃えた香水です。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:
SERGE LUTENSヨーロッパ公式ホームページ「ÉCRIN DE FUMÉE」https://sergelutens.eu/products/ecrin-de-fumee-eau-de-parfum-spray
PR TIMES「人生を自由に謳歌する者へのオマージュ セルジュ・ルタンス エクランドゥフュメ登場」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002478.000005794.html