【フレデリックマル】ローディベールの香水レビュー|温かい水の香り

今回は「FREDERIC MALLE(フレデリック マル)ロー ディベール オードトワレ」について、どんな香りかご紹介したいと思います。

ローディベールでは、シトラス・グリーンの瑞々しい香りと、杏仁豆腐系のパウダリーな甘さが重なります。

ウォータリーだけれど温もりもある、二面性を備えた香りです。

この記事はこんな方にオススメ!

・フレデリックマル、ローディベールの香りについて詳しく知りたい

・爽やかさと温もり、香水にはどちらの要素も欲しい

・拡散性の控えめな香水が好き

FREDERIC MALLE(フレデリックマル)ローディベールとは?

香水の基本情報

タイトル:L’EAU D’HIVER Eau de Toilette(ローディベール オードトワレ)

ブランド:FREDERIC MALLE(フレデリックマル)

香調:ウォータリー、パウダリー

調香師:Jean-Claude Ellena(ジャン=クロード・エレナ)

発表:2003年

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トップノート:ベルガモット、ヘディオン、グリーンノート、グレープフルーツ、カラマス(ショウブ)、レモン、ピンクペッパー

ミドルノート:ヘリオトロープ、ホーソン(サンザシ)、ミモザ、アーモンド、ハチミツ、アイリス、バイオレット、オレンジブロッサム、ジャスミン、スズラン、ローズ、イランイラン

ラストノート:干し草、ホワイトムスク、トンカ、サンダルウッド、アンジェリカ、シダー、アンバー、ベンゾイン

持続性、強さ、香りのチャート

持続性:5.5~6時間程度

放香性:★★☆☆☆ 弱い

【フレデリックマル】ローディベールのイメージチャート

ローディベールって、どんな香り?

【フレデリックマル】ローディベールの香水レビュー|温かい水の香り

トップノート:シトラス・グリーンの爽やかさ+α(15分)

シトラスとフレッシュな若草の風味が効いた、ウォータリーな香りから始まる。

しかしただ瑞々しいだけではなく、カラマスのスパイシー・スモーキーな香りや干し草様の香りも感じる。

ヘリオトロープ、アーモンド、トンカ、アイリス、バイオレットをブレンドした、杏仁豆腐様パウダリーな甘さも香っている。

ミドルノート:杏仁系パウダリーな甘さ(1.5時間)

杏仁豆腐のような、パウダリーな甘さが増してくる。

しかし、付け始めから続くアクアティックな爽やかさもまだ残っており、重い香りにはなっていかない。

ハチミツの強い甘味は感じられず、透明感のある香りが続く。

ラストノート:ムスクや樹脂の甘みも加わって(4時間)

穏やかなパウダリー、ムスク、樹脂といった温もりある甘さでドライダウンに向かう。

甘みは少なめで、あっさりした感じ。

最終的には、樹脂系の甘みに軽いウッディーを足した香りで終わっていった。


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解説と感想

「温かい水」をテーマにした香水

2003年にフレデリックマルより発売された「L’EAU D’HIVER(ローディベール)」の香り。

調香はジャン=クロード・エレナ氏です。

マルの紹介文の中に「エレナ氏の作った香水は、音に例えると室内楽、アートに例えると水彩画」と載っていますが、まさにその通りだと思います。

風にそっと揺れる柳のようにしなやかで、誰も傷つけない。

バファリンの半分は優しさだそうですが、エレナ氏の香水はまるごと優しさで出来ているんじゃなかろうか。

さて、L’EAU D’HIVERとは「冬の水」という意味です。

ブランドでは、こんな説明文が添えられていますよ。

(抜粋)例えるなら完璧なスカーフ。温かみと軽やかさを併せ持ち、それを抱えて丸まってしまいたくなる香りです。

オーデコロンの明快なミニマリズムと同時に、温もりも感じさせる「温かい水」。ベルガモットとヘディオンの爽やかさは、ヘリオトロープとホーソンのパウダリーな雲――優しさのヴェールを脱がせます。

ミモザのポンポンのようなふわふわ感に、甘いアーモンドとハチミツの香りが加わり、肌の上にまるで重さを感じさせません。

ーFREDERIC MALLE公式ホームページより(たゆた訳)

通常Eau(水)といえば、清々しく透明感があって、爽やかな香り。

しかしローディベールは違います。

水の爽やかさにパウダリーな柔らかさと甘みを加え、Eau Fraicheの対義語としてのEau Chaude(オーショード・温かい水)の香りを作り出しているのです。

両極にあるイメージを同時に抱かせる香り

トップはシトラスとフレッシュな若草を中心としているのですが、これが意外と複雑。

シトラスと草で風味を付けた「爽やかな水」の背景に、干し草系のスモーキーさや杏仁豆腐様の甘みを持ったパウダリーさが広がっています。

そして時間が経つと、このパウダリーな甘さに香りが傾いていく形。

確かに「水」を思わせるウエット感や爽快感もあるのに、ドライでまろやかな甘みもある。

冷たいのに温かく、コロンのようにパァっと香りが広がっていきそうなのに、肌の側でふわふわ香っている。

両極にあるイメージを同時に抱かせる、不思議な感覚を得ます。

暖かな陽光から紡いだ糸をきめ細かに織り、澄んだ水を一滴一滴ろ過すれば、こんな香りが出来上がるのではないでしょうか。

エレナ氏の作った香水らしく香り立ちは控えめですが、持続は5~6時間としっかり。

通年綺麗に香りますが、個人的には暑くも寒くもない春・秋に似合う香りだと思います。

★「ウォータリーな香り」が好きな方はこちらの記事もオススメです。

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参考:FREDERIC MALLE公式ホームページ「L’EAU D’HIVER」https://www.fredericmalle.com/product/19566/49921/parfums/leau-dhiver/by-jean-claude-ellena

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