今回は「Kerzon(ケルゾン)ビーチ オードトワレ」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ビーチは、ジンジャーとイモーテルのちょっとクセのある甘さから始まり、塩気のあるアロマティックな香りへと続きます。
そして最後は、アミリスのウッディーな香りに。
サンオイルっぽさのある賑やかなビーチではなく、静かな浜辺を思い浮かべる優しい香りです。
この記事はこんな方にオススメ!
・ケルゾン、ビーチの香りについて詳しく知りたい
・「海」がテーマの香水が欲しい
・でも、ココナッツ系のビーチっぽさはあまり得意ではない
Kerzon(ケルゾン)ビーチとは?
香水の基本情報
タイトル:LA PLAGE Fragranced Mist(ビーチ オードトワレ)
※ブランド公式ではフレグランスミストの表記ですが、国内ではトワレとして販売されています。
ブランド:Kerzon(ケルゾン)
香調:ハーバル
調香師:—
発表:—
販売終了:2022年
ノート:
イモーテル、ハイチ産アミリス、タイム、ラベンダー、ジンジャー、オレンジブロッサム、メロン、フィグツリー、パチョリ、バニラ
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:3時間程度
放香性:★★☆☆☆ 弱い
ビーチ(ラ プラージュ)って、どんな香り?
トップノート:ジンジャーとイモーテル(15分)
付け始めは、ジンジャーとイモーテルの香りから。
ジンジャーの土っぽくスパイシーな香りと、イモーテルの漢方っぽい癖を少し含んだ甘い香り。
この2つがミックスした匂い、これがLA PLAGEのトップの主役だ。
ミドルノート:スパイシー&ハーバル(50分)
付け始めから15分ほどすると、ハーブ系の香りと潮っぽさが出てきた。
ハーブは青い匂いではなく、スパイシーな感じ。
すっきりした香りだけど「爽やか」とは少し違う、「甘みと温もり」のある香りになっていた。
このあたりですっきりしたフローラルの香りが出てくるかな~と予想するも、そうは転ばない。
スパイシー&ハーバルな香りが続いた。
ラストノート:アミリスのウッディーさ(2時間)
香りに甘みがなくなって、ドライダウンを迎える。
この辺りの主役は、アミリスのウッディーな香りだ。
木の辛さを感じるが、サンダルウッドのように乾燥した感じはない。
モワっと湿度の高い香りになっている。
バニラが入っているとのことなので、イモーテルの甘さがこれに引き継がれて終わっていくのかなと思いきや、バニラは強く出てこない。
なので、甘くどっしりした匂いではなく、すっきり控えめなホワホワした香りが最後まで続いた。
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ケルゾン/ビーチの解説と感想
ケルゾンらしい「海」の香水
2013年にスタートした、フランスのメゾン「Kerzon(ケルゾン)」。
本ページでご紹介している「LA PLAGE(ビーチ)」は、ブランド立ち上げ初期の香りです。
(正確に何年発売か分からなかったのですが、日本に入ってきた2017年にはありました。ローンチ時からある香りかと思います。)
そして、2022年に廃盤になってしまった香りでもあります。
(フレグランスミスト(EDT)より賦香率の高いオー・ムルティプル(EDP)の方は、今も販売されています。)
ケルゾンといえば、広場や公園など、フランス名所の自然や街並みを香りとしていることでも有名ですが(「ヴォージュ広場」とか)、私は「海」の香りが多いブランドだなぁというイメージもあります。
ココナッツとフランジパニの香り「LA SOLEIL(太陽)」、サーフボードのワックスをイメージした「LA WAX(ワックス)」、暑いバカンスに似合う爽やかな香り「L’EAU(水)」などがそれに当たります。
「LA PLAGE」も、そんな海辺の香りの一つ。
PLAGEとはフランス語で「ビーチ」という意味です。
しかし、海水を思わせる冷たいマリン系でも、ココナッツがたっぷり入ったサンオイルのようなビーチの香りでもありません。
LA PLAGEはビーチの砂を嗅いでいるような、温もりと優しい甘さを感じる「海」の匂いなのです。
焼けた砂を感じる香り
香りについて、もう少し詳しく振り返りたいと思います。
この香水はイモーテルの持つ漢方のような、ちょっとクセのある仄かな甘さからスタートします。
ビーチ系香水といえばココナッツのイメージが強いのですが、ココナッツの甘さよりもずっと控えめで、優しい香りです。
ですので、サンオイルたっぷりの賑やかなビーチの空間の匂いというよりは、誰もいない砂浜でひとり、陽に焼けた砂を嗅いでいるような香りに思えます。
『海から上がり、砂に寝転ぶ。
冷えた体が温まる心地よさ、体から海水が砂に溶けていくのを感じる。
顔のすぐ横にある、太陽と砂の甘い匂い。』
これが、私が抱くLA PLAGEのイメージです。
香りの途中から塩っぽさが出てきて、代わりにイモーテルの甘さは失われていきます。
そして、すっきりしたウッディーな香りでフェイドアウトする形。
全体的に香り立ちは控えめで、トワレというよりむしろコロンのような付け心地です。
バシャバシャたっぷり付けても問題なさそう。
また、気温が高くない時には薬っぽさが目立ち、「ビーチの茂み」のようなイメージになりました。
真夏にたっぷりつけた方が、より一層ビーチ感が出ると思います。
まとめ
今回は「ケルゾン/ビーチ オードトワレ」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ビーチは、イモーテルの甘さが香る浜辺の香水。
賑やかなビーチではなく、一人で焼けた砂を嗅いでいるような、優しい海の香りです。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:Kerzon公式ホームページ https://www.kerzon.paris/en/