今回は「Kerzon(ケルゾン)コクリコ オードトワレ」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
コクリコは、「甘酸っぱいベリーのキャンディー」が主役の香水。
ミドルの辺りでは特に、童心に帰るような”キュート”な雰囲気があります。
香り立ちは穏やかで、強い甘さはないので、夏でも使いやすいキャンディー系グルマンになっていますよ。
この記事はこんな方にオススメ!
・ケルゾン、コクリコの香りについて詳しく知りたい
・キャンディーのような甘さが好き
・甘酸っぱくキュートな雰囲気が好き
Kerzon(ケルゾン)コクリコとは?
香水の基本情報
タイトル:Coquelicot Fragranced Mist(コクリコ オードトワレ)
※ブランド公式ではフレグランスミストの表記ですが、国内ではトワレとして販売されています。
ブランド:Kerzon(ケルゾン)
香調:グルマン
調香師:—
発表:2018
販売終了:2021年(2020年だったかも…)
トップノート:ブラックカラント、ピオニー、(クローブ)、(ナツメグ)
ミドルノート:(レッドベリー)
ラストノート:(バニラ)、(ローズウッド)、(アンバー)
※()は、たゆた鼻調べにつき真偽は不明。情報が少なかったので、香りがイメージしやすいよう参考までに掲載します。
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:3.5時間程度
放香性:★★☆☆☆ 弱い
コクリコって、どんな香り?
トップノート:スパイシー&カシス&キャンディー(15分)
クローブ、ナツメグのような漢方っぽいスパイシーさと甘さ、またカシスの透明感ある甘さで始まる。
ベースにはキャンディー調の甘さもあるのだが、スパイスが引き締めてくれているので「ただただキュートな甘い匂い」という訳ではなく、落ち着きのある香りになっている。
甘いといっても香り立ちは穏やかなので、あっさりしていて”キツさ”はない。
ミドルノート:ピオニー&キャンディー(1時間)
スパイシーさが遠のいていって、ミドルに入る。
ここでの主役は爽やかで瑞々しい甘さのフローラルで、そのベースにはやはりベリー系の甘酸っぱいキャンディーの甘さが広がっている。
おそらくここがピオニーなのだと思うが、薄く透けた花弁を重ねたような軽やかなフローラルではなく、ある程度の厚みがある感じ。
トップよりも可愛らしい雰囲気になっていた。
ラストノート:キャンディー&ウッディー(2時間)
バニラっぽい不透明感が出てきてキャンディー調の甘さは和らぎ、そこにウッディーが混じった香りでドライダウンに向かう。
それでもバランス的にはウッディーは僅かで、甘さの方が強い。
ウッドの部分は、ローズウッド系のくすんだ甘さがある。
このあたりまでくるとキュートな香りから一転、再び落ち着いた甘さに印象が変わる。
最後の最後、残り香のあたりではアンバーの甘さがあった。
全体的に見ると「ベリー系キャンディーの甘い匂い」が続く香水なのだが、ベタベタした強い甘さという訳ではない。
香り立ちは淡く、持続も短め。
夏にも使えるグルマン香水だと思う。
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ケルゾン/コクリコの解説と感想
「ひなげしの思い出」の香水
2018年に「植物標本シリーズ」より登場した、「Coquelicot(コクリコ)」の香り。
こちらは、2021年に販売終了となってしまいました。
Coquelicotとはフランス語で「ひなげし」という意味です。
ひなげし(別名:虞美人草/ぐびじんそう)は、ポピー(ケシ科の植物の総称)の中の一種。
フランスにおいてコクリコはとても身近にある花で、赤面することを「rouge comme un coquelicot(ひなげしみたいに赤い)」と表現するそうです。
ポピーには香りがないため、この香水も「コクリコの花の香り」がするわけではありません。
そうではなくて、野原一面に咲くコクリコの花畑を、ちょっとはにかんで頬を赤らめた子どもが駆けていくような、ノスタルジックなコクリコの思い出を表現する香水になっています。
ブランドの説明によると、この香水はこんな香り。
子どもの頃から覚えている、誕生日パーティーの煌めく色とキャンディーの香りのハーモニー。
コクリコは、甘さと詩に満ちた新しい嗅覚の旅です。
ピオニーとカシスのトップノートから、この子ども時代の思い出に捧げられた香りは繊細で壊れやすく、それと同時に若々しいです。
ーkerzon公式ホームページより(訳・たゆた)
幼少期に旅をする
さて、コクリコを肌に一噴き。
まずはキャンディー調の甘さをベースにカシスの甘さ、そして漢方的なニュアンスのスパイシーさもほんの少し重ねた香りで始まります。
この香水の主役になっているのは「ベリー系のキャンディーの甘い香り」なので、「幼さやキュートな雰囲気」に圧倒されちゃうのかなと思うのですが、トップでは割と落ち着いた甘さになっています。
そしてミドルに入ってスパイシーさのヴェールが脱げると、「ベリー系キャンディー」の可愛い甘さがしっかり出る形です。
さらにくすんだウッディーやアンバーの甘さに転じて、大人びた雰囲気へと戻っていく感じ。
「この香りは”大人の私”(=”トップノート)が幼少期の思い出に浸って(=ミドルノート)、”現在の私”に帰ってくる(=ラストノート)。自分の過去を旅するような設計になっているんだなぁ。」と思いました。
幼少期の甘酸っぱいキャンディーの香りは、回想シーンのセピア色ではなくとてもカラフルで、傷の付いていないフィルムで上映される映画のように、とても鮮明な印象を受けました。
そのようなキャンディー調の甘さはあるのですが、「とろっとした蜜っぽさ」や「水飴のようなこってり感」はなく、割とあっさりしています。
ケルゾンのフレグランスミストらしく、気軽に纏えるベリー系・キャンディー系香水になっています。
まとめ
今回は「ケルゾン/コクリコ オードトワレ」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
コクリコは、ベリー系の甘酸っぱいキャンディーの香りが主役の香水。
強い甘さではないので、通年使いやすい香りになっています。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:Kerzon公式ホームページ「https://www.kerzon.paris/en/」