今回は「PARFUM SATORI(パルファン サトリ)ひょうげ オードパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ひょうげは、渋さや苦みを含んだ「煎茶」の茶葉を嗅いでいるような香り。
静かで落ち着いたトーン。織部焼のような濃緑色や黒檀色をイメージさせる「和モダン」な香りです。
この記事はこんな方にオススメ!
・パルファンサトリ、ひょうげの香りについて詳しく知りたい
・緑茶の香りが好き
・「和モダン」なものが好き
PARFUM SATORI(パルファンサトリ)Hyouge(ひょうげ)とは?
香水の基本情報
タイトル:Hyouge Eau de parfum(ヒョウゲ オードパルファン)
ブランド:PARFUM SATORI(パルファンサトリ)
香調:ティー、ハーバル
調香師:サトリ・オオサワ(大沢さとり)
発表:2008年
トップノート:グリーンリーフ、セージ
ミドルノート:ジャスミン、バイオレット、パチョリ
ラストノート:ウッディーノート、アイリス
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:4~4.5時間程度
放香性:★☆☆☆☆+ とても弱い~弱い
ヒョウゲの香りの変化
トップノート:冷んやりしたグリーンハーバル(40分)
グリーンでハーバルな香りから始まる。
日陰の水辺に居るような、ひんやりとした温度感と湿度の高さがある。
甘さはほとんどなく、静かで落ち着いたトーン。
香り立ちもかなり穏やかで、付けたてで外出できそうなくらい肌馴染みも良かった。
ミドルノート:透明感のあるフローラルが加わる(1時間)
トップからミドルへの変化は穏やかだが、香りにふんわり甘さを纏うようになる。
香調的にはフローラルに変化するわけではなく、トップのグリーンハーバルが続く。
静かで陰のあるイメージもそのままだが、そこに「優しさ」も加わったようだ。
花の香りはジャスミンが中心かと思うが、ジャスミンというよりは「ミュゲ」や「ヘディオン」のようなすっきり透明感のあるフローラルに感じた。
ラストノート:淡く香る「緑茶」(2.5時間)
ミドルからラストへの香りの変化も穏やか。
香りにパウダリーさが加わり、香り立ちが一層淡くなってドライダウンに向かう。
ここまで来ると付けたあたりを直接嗅がないと全然香ってこない。
(私の肌との相性の問題かもしれないけど…。)
最初から最後まで「緑茶の香り」が続いた。
拡散力も持続力も少なめで、一年を通してTPO問わず使いやすい香りだと思う。
▼▼ お茶香水いろいろ♪AD ▼▼
【メール便送料無料】数量限定!フレグランスボディミスト(グリーンティ) Fragrance Body Mist (Green Tea) フェルナンダ |
パルファンサトリ/ヒョウゲの解説と感想
古田織部へのオマージュ、「ひょうげ」という香水
2008年に登場したパルファンサトリ「Hyouge(ひょうげ)」の香りは、16世紀の茶人「古田織部」へのオマージュ。
(元々「Oribe(おりべ)」という名前でしたが、2019年に改名されました。香りは変更されていません。)
古田織部(1543~1615)は、尾張出身の武将茶人で、千利休に師事した人物です。
秀吉~徳川秀忠の時代に茶の湯を発展させました。
また、その時代においてはかなり斬新な「歪んだ形状」や「大胆な文様」を施した織部焼を生み出した人物でもあります。
「ひょうげ」と言う名は、そんな突出した個性を持つ”ひょうげもの(へうげもの)”(=「おどけた言動をする人、ふざけた人物」の意)たる古田織部のような、唯一無二の香りという意味なんだとか。
ほろ苦い抹茶のグリーンとふわっとした泡立ち。すっきりと立つ個性的な香りのあとには、あたたかくパウダリーな甘さが残ります。他に類のない香りに、古田織部の粋(いき)を重ねて「ひょうげ」と名付けました。
ーパルファンサトリ公式HPより
「抹茶」というより「煎茶」の茶葉の香り
さて、ひょうげを肌に纏います。
ブランドとしては抹茶の香りとのことですが、私は苦みや渋みもしっかり含んだ「煎茶」の香りに近いなと思いました。
しかもお茶として抽出されたものではなく、茶葉を直接嗅いでいるような匂いです。
あまりルームフレグランスの類は使わないのですが、臭い消しの効果も期待して茶香炉でお茶を焚くことがあります。
ひょうげの香りはその焚き始め、茶葉が温まって香りを放ち始めた頃の匂いを思わせます。
(ちなみに茶香炉で焚いていると「緑茶」から「ほうじ茶」の香りへと変化していきますよ。)
それは風も音もない、凪いだ水面に一滴垂らし、ゆったり広がる波紋のように穏やかな香りです。
甘さもありますが、「抹茶」のものというよりは「水の甘さ」のように感じました。
『山中の黒い岩肌から静かに湧き出る水と、それを滴らせるモコモコとした緑色の苔』を思い浮かべます。
個人的には香りに”ひょうげもの”という程の強烈な個性は感じないのですが、織部焼のような濃緑色や黒檀色をイメージさせ、「和モダン」な印象を受ける香水となっています。
まとめ
今回は「パルファンサトリ/ひょうげ オードパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ひょうげは、苦みや渋みも含んだ「煎茶」の葉のような香り。
香りの拡散性や持続性は控えめで、香調的にもTPO問わず使いやすい香水かと思います。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
★「お茶の香り」が好きな方はこちらの記事もオススメです。
今回は「DIOR(ディオール)メゾンクリスチャンディオール テ カシミア オードゥパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。 テカシミアは、爽やかさと優しく丸みを帯びた「お茶」の香り。個人的[…]
今回は「SHIRO(シロ)抹茶 オードパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。 マッチャは、飲み物の「冷たい緑茶」の香りがします。途中でベビーパウダーっぽさやムスクの甘さも出てきますが、緑[…]
参考:
PARFUM SATORI公式ホームページ「ひょうげ -Hyouge-」https://parfum-satori.com/?pid=16537666
古田織部美術館ホームページ「古田織部美術館について」http://www.furutaoribe-museum.com/about.html#pageLink03