今回は「DIOR(ディオール)メゾンクリスチャンディオール/ディオリッシマ オードゥパルファン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ディオリッシマはオレンジから始まり、軽やかな白い花の香りへと続く香水です。
フローラルの部分では「ガーデニアのまろやかでコクのある甘さ」というより、「スズランやマグノリアを思わせる爽やかな香り」という印象を受けます。
この記事はこんな方にオススメ!
・メゾンクリスチャンディオール、ディオリッシマの香りについて詳しく知りたい
・軽やかな花の香りが好き
・「ディオリッシマ?ディオリッシモ?ディオ…。え、どっち?」ってなる
DIOR(ディオール)ディオリッシマとは?
香水の基本情報
タイトル:DIORISSIMA Eau de Parfum(ディオリッシマ オードゥパルファン)
ブランド:CHRISTIAN DIOR(クリスチャン・ディオール)
香調:シトラス、フローラル
調香師:フランソワ・ドゥマシー
発表:2018年
販売終了:2023年
ノート:オレンジ、ガーデニア、ムスク
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:3.5~4時間程度
放香性:★★☆☆☆+ 弱い~やや強い
メゾンクリスチャンディオール ディオリッシマって、どんな香り?
トップノート:オレンジが中心(20分)
オレンジの香りからスタートする。
たっぷりのオレンジ果汁と、舌先にビリっとくる僅かな皮の苦み。
混じり気のないオレンジの香りだ。
5分程で、そこにフローラルが混ざり出す。
オレンジブロッサム、ミュゲ(鈴蘭)あたりの、軽やかで透明感のある白い花の香りがした。
ミドルノート:軽やかなホワイトフローラル(1.5時間)
シトラスフローラルから、軽やかなホワイトフローラルに移行する。
トップからミドルへの、香りの変化は少なめ。
ここでのお花はガーデニアがリストされているが、それ特有のもったりコクのあるホワイトフローラルの甘い匂いは感じない。
トップから続くオレンジブロッサムやミュゲ、そしてマグノリアやヘディオンといった、さっぱりしたフローラルの香りに思える。
それら花々の「葉」の部分を連想させる”グリーンさ”と、「水辺」を連想させる”塩水のような匂い”も感じた。
ラストノート:穏やかな甘さ(3.5時間)
フローラルの要素が抜けていき、”葉”と”水辺”の部分が残る。
ミドルからラストへの変化も緩やか。
ベースにはムスクがあるとのことだが、私の肌では強くは香らない。
最後の最後、肌にうっすらと残った部分に、石けん的なムスクが少し感じられる程度だ。
爽やかで瑞々しい香りが続き、フェイドアウトしていった。
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ディオール/ディオリッシマの解説と感想
ディオリッシマ、ディオリッシモ…。え?どっち?
2018年にメゾンクリスチャンディオールより登場した、「Diorissima(ディオリッシマ)」の香り。
残念なことに、こちらも2023年に廃盤となってしまった香水の一つです。
この香水を一言で表すならば、「爽やかなオレンジと、軽いホワイトフローラルを寄せ集めた香り」となるでしょうか。
ディオリッシマのように、”付けるだけで体が2cm浮き上がりそうな軽い花の香り”は大好きなので、終売はとても寂しいですね。
DIORISSIMA(ディオリッシマ)という名前の由来は、「Dior」+「issima」。
イタリア語では、-issimaを形容詞に付けることで最上級を表すことが出来ます。(例:bella/美しい→bellissima/とても美しい)
直前の形容詞を強調するような形なので、DIORISSIMAは「とてもDiorらしい」とか「Diorにしかない」といった意味合いを持っています。
Diorには「DIORISSIMO/ディオリッシモ(1956年)」という似た名前のミュゲ香水もあるのですが、こちらは「Dior」+「issimo」。
-issimoも最上級を表しますが、男性名詞を修飾する時にはこちらが使われます。(-issimaは女性名詞を修飾する時)
イタリア語の「香水=profumo」は男性名詞なので、先にあったこちらの方が「DIORISSIMO」、後で登場した方が「DIORISSIMA」となったのでしょうか。
2つともホワイトフローラルが中心ですが全然似ていないですし、ディオリッシモはレディース寄り、ディオリッシマはユニセックスといった香調に思えます。
名前の性別と香調のイメージが逆になっているので、どっちがどっちか未だに覚えられない笑!
Confusissimo(とてもややこしい)です、ディオールさん。
囁き声のような柔らかさ
さて、ブランド公式によると、このように説明された香りです。
最初の1滴から鮮やかなシトラスが立ち上るディオリッシマ。エネルギーを秘めた強い存在感を放つパリジェンヌのように、控えめな美しさを心得た、フレッシュでフローラルなフレグランスです。
ーDior公式ホームページより
パリジェンヌを感じさせるかどうかはさておき、この説明の通りシトラスから始まり、フレッシュフローラルへと続きます。
こういった爽やかなフローラルって、「ハイトーンヴォイスで耳元でずっと話しかけられている」みたいな居心地の悪さを感じてしまう物もあるのですが、こちらは違います。
ディオリッシマは、”囁き声”。
それは「白く軽やかに見えても、実際に手に取ってみるとしっかりと厚みがあって透けのない布地」のようなイメージ。
それがカーテンになって窓辺で揺らめくように、あるいは丈の長いフレアスカートになってくるりと回ってみせるように、自然に出来たドレープさながらに柔らかな表情で香ってくれるのです。
ディオリッシマはトップからラストまで香りの変化は少なく、シングルノート様に展開していきます。
主軸となるのはホワイトフローラル、特にガーデニアとのことですが、私はそういった「まろやかでコクの強い花の甘さ」は感じません。
むしろ、オレンジブロッサム、ミュゲ、マグノリア、ヘディオンといった爽やかな花の香りが中心になっているように思います。
香調としてはフレッシュさが強く、春夏向きかなという印象です。
若干レディースに寄っているように感じますが、ユニセックスに使いやすいフローラル香水かと思います。
まとめ
今回は「メゾンクリスチャンディオール/ディオリッシマ オードゥパルファン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ディオリッシマは、軽やかなホワイトフローラルが主役の香水です。
”囁き声”のような、柔らかで居心地の良い香りですよ。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:DIOR公式ホームページ「ディオリッシマ」https://www.dior.com/ja_jp/beauty/products/Y0751427-%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%9E-%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9