今回は「Kilian（キリアン）ストレート トゥ ヘブン，ホワイト クリスタル オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ストレートトゥヘブンは、ラムそのものの強い香りで始まり、スパイシーなウッディーへと変化していきます。
そして最後は、色気のあるアンバーノートへと続きます。
テーマもタイトルも、そして香りそのものも、とても”キリアンらしい”香水だと思います。
この記事はこんな方にオススメ！
・キリアン、ストレートトゥヘブンの香りについて詳しく知りたい
・ラムの香りが好き
・「悪い子」になりたい日もある
Kilian（キリアン）ストレートトゥヘブン ホワイトクリスタルとは？
香水の基本情報
タイトル：Straight to Heaven, white cristal Eau de parfum（ストレートトゥヘブン，ホワイトクリスタル オードパルファム）
ブランド：Kilian Paris（キリアン パリ）
香調：ウッディー
調香師：シドニー・ランセッサー
発表：2007年
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ノート：
ダークラム、ナツメグ、ドライフルーツ、ヘディオン、シダーウッド、ローズウッド、パチョリ、バニラ、ムスク
持続性、強さ、香りのチャート
持続性：5.5時間程度
放香性：★★★☆☆＋ やや強い～強い
ストレートトゥヘブン ホワイトクリスタルって、どんな香り？
トップノート：ラムそのもの（20分）
強烈なラムの匂いから始まる。
サトウキビを感じさせるコクと、蒸留酒をストレートで口に含んだ時の灼けるような味わい。
「わぁ！すっごいラム！そのままの匂い！」と感動すること５分。
口の中を灼いていた高濃度のアルコールは抜けていき、ウッディーさが見えてくる。
パチョリの、カビや純ココアパウダーにも似た苦く篭った匂いがしっかりしており、「古びて黒ずんだラムの熟成樽」を思わせた。
ミドルノート：スパイシー・ウッディー（1時間）
香りの変化は少ないが、このあたりからスパイシーさが強く出てくる。
ナツメグ、シナモン、土の付いたジンジャー、ブラップペッパー。
これらスパイスとサンダルウッド系の乾いた木の匂い、そしてパチョリの篭った感じの暗さがブレンドされている。
相変わらずラムの強いお酒っぽさもあるのだが、付け始めよりはずいぶん和らいできた。
ラストノート：アンバーの甘さ（4時間）
甘い香りが出てきてドライダウンに向かう。
これはバニラだと思うのだが、分かりやすく美味しそうな「バニラエッセンス」の匂いではない。
ローズウッドの埃っぽい木の匂いと、パチョリの土っぽいウッディー。
それらの”黒い”ウッディーさに、”白い”バニラが加わる。
黒と白は対比的に香るのではなく綺麗に混じり合い、アンバーのような色気のある”琥珀色”の甘さを生み出している。
ここまでくるとお酒っぽさは感じない。
そして最後はこの甘くアンバリーな匂いを肌に残し、フェイドアウトしていった。
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キリアン／ストレートトゥヘブン ホワイトクリスタルの解説と感想
ラムの香りの再現性が素晴らしい
「Straight to Heaven, white cristal（ストレートトゥヘブン,ホワイトクリスタル）」は、2007年のブランド設立当初に発売された香りの一つです。
発売時には「ルーブルノワール」コレクションのうちの一本でしたが、現在は「THE CELLARS（ザ セラーズ）」コレクションに分類されています。
この香水の主役は何と言っても「ラム」。
ラミーチョコレートのような「ラム風味の甘い香り」という訳ではなく、ラムをストレートで口に含んだような「ラム酒そのものの香り」を楽しめる香水です。
この強いラムの香りは、付け始めから５分ほどでウッディーな方向に変化していくのですが、その５分間で「度数の高いお酒の持つ、喉を灼くような破壊力」「サトウキビや焦がし砂糖を思わせるコク」「後味で鼻に抜ける芳醇な甘さ・ウッディーさ」といったラムの魅力を存分に味わうことが出来ます。
若いころ好きで良く飲んでいたのですが、ストレートトゥヘブンは他のどの香水よりもラムそのものの香りに近いと思います。
ラムが好きな方は、この香水のトップもきっと気に入るのではないでしょうか。
実に”キリアンらしい”香水
ブランド公式によると、この香水はこんな香り。
やみつきになる官能性がくすぶり、豊かなダークラムの灼ける飛沫（splash）がオープニングを特徴づけます。
その甘く美味しそうな和音は、クリーミーなバニラとドライフルーツによって滑らかになっています。
ラストにかけてスパイシーなパチョリがシダーウッドのフレッシュで森のような香りと組み合わさり、ついにはアニマリックな調和を見つけるのです。
ーKilian Paris公式ホームページより（訳・たゆた）
「やみつきになる官能性」とか「灼けるスプラッシュ（splashはスラングで性的な意味を持っています）」とか「動物的な調和」とか…。
エロティシズムを前面に押し出したテーマなのですね。
タイトルも、直訳すると「天国へ直行、白い結晶」となり、「おいおい。何の結晶やねん。」とつっこまざるを得ません。
香り自体も全体的に「廃墟のような不気味な暗さ」を漂わせており、”悪い子”の印象を覚えます。
私の中のこの香水のイメージは、「忘れられたラムの製造所」。
朽ちた木樽と砂にまみれたガラスボトルが転がっているだけの、がらんとした空間を思い浮かべます。
力強いラムで始まり、暗くスパイシーなウッディーさへと続き、そして色気のある甘い香りで締める。
テーマも名前も香りそのものも、実に”キリアンらしい”お酒系の香水だと思います。
まとめ
今回は「キリアン／ストレートトゥヘブン，ホワイトクリスタル オードパルファム」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ストレートトゥヘブンは、ラム酒そのものの香りで始まり、そこからウッディーな香りへと変化していきます。
香りのテーマも香水タイトルも、そして香り自体も実に「キリアンらしい」です。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考：Kilian公式ホームページ「Straight to Heaven, white cristal」https://www.bykilian.com/product/19797/50772/perfume/straight-to-heaven-white-cristal/the-cellars#/sku/114715
