今回は「Miller Harris(ミラーハリス)ローズ サイレンス オーデパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ローズサイレンスは、都会的で物静かなローズの香り。
生花のようなバラ、ジャム様の甘さを持ったバラ、パチョリと混じったバラ、石けん調のバラ…。
色々なタイプのバラの香りが、バランスよく重なっています。
この記事はこんな方にオススメ!
・ミラーハリス、ローズサイレンスの香りについて詳しく知りたい
・ゴージャスなものより、静けさのある落ち着いた香りが好き
・軽めのローズ香水が欲しい
Miller Harris(ミラーハリス)ローズサイレンスとは?
香水の基本情報
タイトル:Rose Silence Eau de Parfum(ローズ サイレンス オーデパルファム)
ブランド:Miller Harris(ミラーハリス)
香調:フローラル
調香師:Mathieu Nardin(マチュー・ナルダン)
発表:2015年
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トップノート:マンダリン、ブラックカラント
ミドルノート:ローズ
ラストノート:パチョリ、カシミアムスク
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:4時間程度
放香性:★★★☆☆ やや強い
ローズサイレンスって、どんな香り?
トップノート:フルーツとローズとパチョリ(15分)
上から順にカシスとマンダリンの明るいフルーティーさ、軽めのローズ、パチョリの暗い香りと3層に重なっている。
少し「ハーブっぽい苦み」も混じっているように思う。
「カシスとマンダリン」と聞くと、透明感があって明るく甘い果汁の匂いを想像するが、パチョリが暗い方向へもイメージを引っ張っている。
それにより「キラキラと華奢で可愛いローズ」ではなく、「物静かでしっとり清楚なローズ」といった印象を抱かせる。
ミドルノート:ローズが中心となって香る(50分)
トップからミドルへの香りの変化は少なめ。
ローズの香りが前に出てきたらミドルノートかな…という感じ。
香水に登場するローズの香りも色々なタイプがあるが、こちらは酸味を持ったバラ花弁のフレッシュさを中心に、ジャム様の甘いローズ香を少々混ぜた感じ。
そこにトップからあったパチョリも重なっていることで、ミステリアスなスパイシー系ローズの側面も覗かせている。
ラストノート:ローズ石けんとドライなウッディー(3時間)
フレッシュな生花様のローズから、乾いた甘さを持ったマイルドなローズに変化していく。
ウッディーなムスク系香料のカシミアムスクがリストされているが、クリーンなホワイトムスク系に思える。
これにより、ローズ石けん調の香りとなっているようだ。
それとは別に、サンダルウッド系のドライなウッディーさも薄く重なっている。
ラストノートまで来ると、香り立ちは淡く優しい。
持続時間もそこそこに、フェードアウトしていった。
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ミラーハリス/ローズサイレンスの解説と感想
朝の光に照らされたローズの香り
イギリスの香水メゾン、Miller Harris(ミラーハリス)より2015年に登場した「Rose Silence(ローズサイレンス)」は、Editions Collection(エディション コレクション)に分類されている香り。
ミラーハリスの中でも人気の一作です。
さて、説明文がとても素敵なので、日本版公式から引用しご紹介したいと思います。
(抜粋)一週間が終わり、部屋はあなただけの時間に。
カーテンから差し込む一筋の光で、爽やかな枕の香りを感じながらあなたはゆっくりと目を覚まします。
その瞬間、かすかなフレッシュローズと控えめのサンダルウッドとパチョリが、不意に包み込むように香り、まるで魔法にかけられたように心がときめくのです。
ーMiller Harris日本公式ホームページより
ローズサイレンスでは様々なタイプのローズ香が重なっていますが、全体像としては「フレッシュで早朝の光のように薄っすら明るいローズ」のイメージにまとまっています。
10本くらいのボリューム感、赤いバラの花束をテーブル上の花瓶に活けてあるような。
そしてカーテンの隙間から入り込んだ柔らかな光の筋が、ゆっくりとバラまで伸びていくような。
そんなイメージをもたらす香りとなっていました。
色々なローズが重なり、モダンで静かな空間を作り出す
「静寂の薔薇」と名付けられたローズサイレンスは、基本的には生花様の軽やかなローズ香水です。
しかし、例えばディプティック/オーローズEDTのような華奢さはなく、もう少し香りに厚みがあります。
酸味を持ったバラ花弁だけではなく、花の蜜のようなジャミーなローズ、そしてパチョリの効いたスパイシーでミステリアスなローズ、終盤ではローズ石けん調の香りと、色々なタイプのローズ香が多層的に重なっている感じ。
調香を担ったマチュー・ナルダン氏は、ローズサイレンスについて次のように話しています。
ローズサイレンスに対する私のアイデアは、市場に向けて全く新しいローズの香りを生み出すことでした。
ある種、伝統的な職人技でありながら間違いなく身に付けられる、モダンなローズの香りです。
ーMiller Harris英国公式ホームページより(たゆた訳)
生花っぽい軽めローズもジャミーなローズも、そしてパチョリ系ローズも石けん系ローズも香水にはよくある形。
ただしローズサイレンスにおいては、軽すぎず甘すぎず、暗すぎもしない。
それらのローズのバランスが絶妙なのかなと思いました。
細部に着目すると「キラキラ明るいローズ」「フレッシュなローズ」「ミステリアスで暗いローズ」とバラバラなのに、遠目から見るとモザイク絵のように一つにまとまり、「都会的で物静かなローズ」が完成しているのです。
個人的にパチョリ系ローズは得意ではないのですが、ローズサイレンスは重すぎず問題なく使えました。
尖った所もなく、使いやすいローズ香水だと思います。
まとめ
今回は「ミラーハリス/ローズサイレンス オーデパルファム」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ローズサイレンスは、フレッシュで軽やかなローズを中心に、ジャミーなローズやパチョリ系ローズなども多層的に香ります。
「革新的なローズ香水」とまではいきませんが、バランス感覚に優れた香りで使いやすいと思いました。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:
Miller Harris日本公式ホームページ「Rose Silence」https://millerharris.jp/products/article/10
Miller Harris英国ホームページ「Rose Silence」https://www.millerharris.com/products/rose-silence-eau-de-parfum