今回は「JO MALONE LONDON(ジョーマローン)イングリッシュペアー&フリージア コロン」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
イングリッシュペアー&フリージアは、洋ナシのとろりとジューシーな香りが主役の香水です。
そこにフリージアの花やパチョリの暗さを伴った「コク」や「深み」を加えて、全体のバランスが良く整った香りだと思います。
「豊かな秋」、「実りの秋」を思わせる香りですよ!
この記事はこんな方にオススメ!
・ジョーマローン、イングリッシュペアー&フリージアの香りについて詳しく知りたい
・とろりと熟した果物の香りが好き
・軽すぎず・重すぎず、付け易いのに面白味もある、バランスの良い香水が欲しい
JO MALONE(ジョーマローン)イングリッシュペアー&フリージアとは?
香水の基本情報
タイトル:English Pear & Freesia Cologne(イングリッシュペアー&フリージア コロン)
ブランド:JO MALONE LONDON(ジョーマローン ロンドン)
香調:フルーティー、フローラル
調香師:クリスティン・ナーゲル
発表:2010年
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トップノート:キングウィリアムペアー、マルメロ
ミドルノート:ホワイトフリージア、ローズ
ラストノート:パチョリ、ムスク、アンバー、ルバーブ
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:3.5~4時間程度
放香性:★★★☆☆ やや強い
イングリッシュペアー&フリージアって、どんな香り?
トップノート:ジューシーな果物(20分)
トップは非常にジューシーで、フルーティーな香り。熟れた果物のジュワッとした甘さを感じる。
うがった見方をすれば、若干「バブ」っぽく感じなくもない。炭酸シュワシュワ系入浴剤の、弾けるような元気の良いフルーツの香りだ。
洋梨だけでなく、マルメロの持つカリンのような匂いもしっかり感じられる。とても美味しそうな甘い果実の香りから、この香水はスタートする。
ミドルノート:陰のあるお花の香り(50分)
次第に、くぐもった匂いに変化してくる。土っぽい”こもった感じ”の匂いが、トップのジューシーなフルーツに加わっている。
個人的には、フリージアの匂いとは少し違っているように思えた。
フリージアはわりと明るく甘みもあるお花の香りというイメージなのだが、こちらの香水ではもっと落ち着いていて、影のあるお花の香りになっている。
トップでは「可愛らしい香り」という印象を受けたが、ミドルあたりから大人っぽい雰囲気が出てきた。
ラストノート:パチョリの暗さとルバーブの明るさ(2.5時間)
ラストはパチョリがしっかり香る。パチョリは色々な匂いに例えられるが、ここでは墨汁や濡れた森の土のような香りとして感じられる。
ムスクやアンバーの甘みはさほどないが、ルバーブの酸味はしっかりある。
正直、「ラストでルバーブ?ほんまかいな。」と半信半疑だった(酸味のある爽やかな香りは、前半で出てくることが多いから)のだが、「このパチョリ、なんか酸味があるなぁ。パチョリってこんな匂いもしたっけ?」と考えていて、「あっ!なるほど、これルバーブか!!」と納得した。
パチョリの暗い感じの匂いもあるけれど、りんごのような爽やかさも同時に存在し、重くはなっていない。
ミドルノートよりも、さらに大人で美人な雰囲気を残しドライダウンした。
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イングリッシュペアー&フリージの解説と感想
実り豊かな、秋を讃える香り
2010年に発売された「English Pear & Freesia(イングリッシュペアー&フリージア)」の香りは、イギリスの詩人、ジョン・キーツの「秋に寄す」という叙情詩に着想を得て生まれました。
霧が漂う 豊かな実りの季節よ
恵の太陽の 親密な友よ
秋は日の光と 手を携えて
生垣を這う 葡萄にも実りをもたらす
ー「To Autumn」ジョン・キーツ作 より抜粋
こんな一節から、この詩は始まります。秋の豊かな実りや、自然の美しい情景をたたえた詩。
特に私が好きなのは、次の部分です。
春の歌は どこへ行った
あの歌はどこだ
気にかけることはない
秋にも 秋の歌がある
千切れ雲は 暮れゆく空を彩り
夕日が 大地をバラ色に染める
ー「To Autumn」ジョン・キーツ作 より抜粋
私は、山の麓で育ちました。
厳しい冬を乗り越えて、新しい一年をスタートさせる「春」は確かにワクワクします。
ですが「秋」に見る、野も山も豊かに熟した光景や高い空、オレンジ色の水彩絵の具を垂らしたような夕焼けは、他の季節には代えがたい、心を満たしてくれるような美しさがあります。
(カメムシの大群だけは、本当にやめてほしかったけど)
前置きが長くなってしまいましたが、イングリッシュペアー&フリージアはそんな豊かな「実りの秋」をそのまま香りで表現しているのです。
果実の香りがメイン、とにかくバランスの良い匂い
タイトルにあるように「イングリッシュペアー」と「フリージア」の香水なのですが、メインは「イングリッシュペアー」の方になっています。
使われているのは、ウィリアムペアーという大型の洋ナシで、完熟すると強い甘味を伴ったジューシーな芳香があります。
そこに、マルメロ(クインス)が加わります。
こちらも洋ナシ同様に、秋が旬の果物です。見た目はカリンに似ているこの果物は、熟すほどにフルーティーな甘い匂いを漂わせます。
この香水で感じられるのは、これらの完熟フルーツの甘くとろみのある香りです。
香りの強いホワイトフリージアは、そんな甘いフルーツの香りに、パチョリと共に「深み」や「重たさ」を加える、補助的な役割を担っています。
そのおかげで、全体のバランスが整っているのだと思いました。
イングリッシュペアー&フリージアは日本でも大変人気の香水ですが、その理由は「香りのバランスの良さ」にあるのだと思います。
「甘いフルーツだけ」「可愛らしいお花だけ」…にならず、「濡れた森の土のような暗い香り」もあるのです。
軽すぎず、重すぎず。安っぽくないけど、付けやすい。そんなバランスの良さが、支持を集める理由なのかなと思いました。
まとめ
今回は「ジョーマローン、イングリッシュペアー&フリージア コロン」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
イングリッシュペアー&フリージアは、「実り豊かな秋」を思わせるフルーツの甘みが主役の香水です。
そこに、フリージアの花の香りやパチョリの湿った森のような香りが、果物の香りにコクや深みをもたらしています。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:JO MALONE LONDON公式ホームページ「イングリッシュ ぺアー & フリージア コロン」https://www.jomalone.jp/product/25946/12553/colognes/english-pear-freesia-cologne?size=100mL