今回は「FRASSAÏ(フラッサイ)エル デスカンソ オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
エルデスカンソは、乾燥した穀物のヘルシーな甘さを中心に、ムスク系やパウダリー系の香りも重なった香水です。
地平線の先まで広がる豊かな小麦畑をイメージした、伸びやかな香り。
この記事はこんな方にオススメ!
・フラッサイ、エルデスカンソの香りについて詳しく知りたい
・ムスク系の優しい甘さが好き
・穀物の香ばしい香りも好き
FRASSAÏ(フラッサイ)エル デスカンソとは?
香水の基本情報
タイトル:El Descanso Eau de parfum(エル デスカンソ オードパルファム)
ブランド:FRASSAÏ(フラッサイ)
香調:ムスキー
調香師:Irina Burlakova(イリーナ・ブラコバ)
発表:2020年
ノート:
アンブレット、ガルバナム、ブラン アブソリュート、オンブーの葉、シダーウッド、サンダルウッド
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:6時間程度
放香性:★★☆☆☆ 弱い
エルデスカンソって、どんな香り?
トップノート:ムスク系の甘さ(20分)
和紙のような、無臭にも思える肌なじみの良い甘さで始まる。
そこにレモン系のすっきりした香りが、薄く重なっている。
甘さの源はアンブレット-ムスク系で、”白”をイメージさせる穏やかな香りだ。
ミドルノート:穀物の香ばしさとパウダーの甘さ(1時間40分)
香りの変化は殆ど無く柔らかな甘さが続くが、パウダリーで乾燥した感じが若干増したように思う。
パウダーの部分はイリスの粉っぽさを軸に、ミモザの化粧品的な甘さを足した感じ。
ノートに挙げられている「ブラン」とは小麦のふすま(表皮の部分)のことだが、こちらがこの香水の主題となる香りだろう。
穀物の乾燥した香ばしさを感じさせる、ヘルシーな香りになっている。
ラストノート:ウッディーが出てくる(4時間)
ミドルからラストへの変化もかなり少ない。
柔らかでムスキーな甘さ+穀物の甘さに、ウッディーな香りが薄く重なってきたかなという感じ。
ウエットで透明感のある、シダーウッド・アトラス系のウッディーさだ。
徐々にこのウッディーが強まっていき、最後の方はモスも少し混じっていそう。
全体的にみるとドライな香りだが、ドライダウンはジュワっと湿度高めになっていた。
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フラッサイ/エルデスカンソの解説と感想
アルゼンチンの豊かな自然から生まれた、エル スール コレクション
2020年に登場した「El Descanso(エル デスカンソ)」の香り。
こちらはアルゼンチンの香水メゾン・フラッサイの中のEL SUL(エル スール コレクション)に分類されている香りです。
SULとはスペイン語で「南」のことですので、英語にすると「The South」という意味。
現在こちらのコレクションには、3種類の香りがあります(他2つは「ローザ サクラ」「クイール パンパス」)。
自然界のリズムに感銘を受け、エルスールコレクションはアルゼンチンのレザー、ブラン(小麦ふすま)、パロサント、ローズの純粋でシンプルなエレガンスを祝福しています。
自然の広大さを体感してください。アルゼンチン北部の緑豊かなユンガス地方からワイルドなガウチョ・パンパの土地まで散策しましょう。
3つの香りを個別に纏ったり、重ねて組み合わせて安らぎを探しましょう。息を飲む美しさを体験し、今この瞬間に聖域を見つけるのです。
ーFRASSAÏ公式ホームページより(訳・たゆた)
説明中に「ガウチョ・パンパ」と出てきますが、こちらはアルゼンチン・ウルグアイ・ブラジル南部のパンパに住む牧童の人々のことです。
パンパは牧畜に適した草原地帯で、小麦やトウモロコシなどもさかんに栽培されています。
エルスールコレクションは、そういったアルゼンチンの豊かな自然へのオマージュなのですね。
ブランの香りが主役
香水名のEl Descansoは、スペイン語で「休み」「休憩」といった意味を持っています。
この香水は「南米の肥沃なパンパへの旅」がテーマとなっていますが、「一休みしてアルゼンチンの大自然を味わおう」という意味で付けられた名前なのでしょうか。
アルゼンチン南部では、黄金色の小麦畑が無限に広がる地平線へと誇らしげに伸びていきます。
時は熟し、空は惜しみない豊かな雨に恵まれました。
そう遠くない場所では、栗毛の馬がオンブーの木陰で草を食み、パンパにひづめの音が鳴り響きます。
スズメの群れは葉擦れが囁く平原に残る風に慰められ、巣への帰路を見つけます。
ーFRASSAÏ公式ホームページより(訳・たゆた)
私は、この香水の主役はブランだと思います。
穀物ならではの香ばしく優しい甘さ、これが主役で、それを支えるようにしてムスク-アンブレット系の甘さがベースに広がっている形。
そしてブランを”お化粧”するようにして、ミモザやアイリスのパウダー系の甘さがふわりと重なり、穀物の”ザラつき”を整え、きめ細やかな質感の香りに仕立てているように感じました。
私の中では「陽だまりに置かれた和紙」をイメージさせる香りでもあり、どことなくパルファンサトリ/ワサンボンを想わせます。
(エルデスカンソには、ワサンボンで出てくる「粉砂糖」みたいな甘さはありませんが…。)
香り立ちは穏やかですが、最後の方はウッディーさも出てきて、じわじわと長続きします。
粉っぽさのあるムスク系がお好きな方は、エルデスカンソも気に入りそうです。
まとめ
今回は「フラッサイ/エルデスカンソ オードパルファム」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
エルデスカンソは、穀物系の優しい甘さを中心にベースにムスク系が広がり、パウダー系も薄く重なった香りです。
私の中では「陽だまりの温もりを吸い込んだ和紙」のようなイメージも持った香りですよ。
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:FRASSAÏ公式ホームページ「El Descanso Eau de Parfum」https://www.frassai.com/fragrance/p/eldescanso