今回は「THE HOUSE OF OUD(ザ ハウス オブ ウード)ワビサビ オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ワビサビは、ジャスミンやイランイランの華やかなフローラルに、スパイシーさが重なる香りです。
日本の「侘び寂び」に由来する香水名ですが、それに反して賑やかな雰囲気の香りになっています。
この記事はこんな方にオススメ!
・ザハウスオブウード、ワビサビの香りについて詳しく知りたい
・濃厚なフローラルが好き
・日本にフィーチャーした話題が出ると嬉しい
THE HOUSE OF OUD(ザ ハウス オブ ウード)ワビサビとは?
香水の基本情報
タイトル:WABISABI Eau de Parfum(ワビサビ オードパルファム)
ブランド:THE HOUSE OF OUD(ザ ハウス オブ ウード)
香調:スパイシー、フローラル
調香師:Cristian Calabrò(クリスチャン・カラブロ)
発表:2023年
トップノート:ワサビ アコード、ベルガモット、ピンクペッパー、ライムの葉、ペアー アコード
ミドルノート:ターキッシュローズ、ジャスミンサンバック、ジャスミン、イランイラン、ゼラニウム、エレミ
ラストノート:バニラ、シナモンピール、ムスク
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:7時間程度
放香性:★★★★☆ 強い
ワビサビって、どんな香り?
トップノート:フルーティーで酸っぱいスパイス(15分)
ベルガモットのほろ苦いシトラスと、ピンクペッパーの明るいスパイスから始まる。
気になるワサビの香りは分からない。
少しだけグリーンな匂いも混じっているようだけど、「辛い」スパイシーさではなく、「フルーティーさ」や「酸味」の効いた香りになっている。
奥にはイエローフローラルの甘さも感じる。
ミドルノート:華やかなフローラル(1時間40分)
甘いフローラルを中心に、ミドルノートは展開する。
フローラルノートの中心にあるのは、ジャスミンとイランイラン。
インドール感は「まぁまぁ強い」程度。
青さや酸味あるスパイシーさも含まれているようなのだが、これはエレミだろうか。
これのお陰でホワイトフローラルやイエローフローラルの濃厚さが多少抑えられている。
それでも華やかさのある花の香りだった。
ラストノート:バニラが出てくる(5時間)
香りに大きな変化はないが、スパイシーさが抜け、じわじわとバニラの甘みが出てくる。
シナモンの香りは分からず、ムスクも強くは出ない。
全体を振り返ってみると濃厚さのあるフローラルが中心で、その上にスパイシーさ、下にバニラ系の甘さが重なる香りになっていた。
レディース寄りの香調だと思う。
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ザハウスオブウード(THOO)ワビサビの解説と感想
ワサビを取り入れた香水
イタリアの香水ブランド「The House of Oud(ザ ハウス オブ ウード)」、クレイジーコレクションより2023年に登場した「WABISABI(ワビサビ)」の香り。
そうです。
この香水名は日本語の「侘び寂び(わびさび)」に由来しています。
ブランドによると、ワビサビはこんな香りだそう。
(抜粋)普通じゃない、奇抜、クレイジー!
これはスパイシーなワサビを捉えた、意外で驚きのある香りです。
特徴的なワサビアコードが白い花々、柑橘果物、スパイスといった多面的なブレンドと交わります。
官能的なジャスミンの花弁の最高のコンビネーションがその独自性を高め、スパイシーな捻りを加えるピンクペッパー・エレミ・シナモンの生き生きとした香りが、この物珍しく革新的な材料とよく合います。
遠い地――日本への、多面的で感覚的なワクワクする旅。
ーTHOO公式ホームページより(訳・たゆた)
クリスチャン・カラブロ氏調香の同ブランド「THE TIME(ザ タイム)」にも「日本の茶道」という言葉が出てきます。
彼は日本好きでいらっしゃるのかもしれませんね(ありがとう)。
日本の要素が出てくると、なんだか嬉しい気持ちになりますね!
でも”わびさび”とは違う気がする
ところで「侘び寂び」って何でしょう。
それは「わびしさ・物悲しさ」あるいは「古めかしくひっそりとした様」に趣を感じることです。
いざ言葉にしようとすると難しいですが、誰しも理屈ではなく感覚的に理解している、日本の文化ではないでしょうか。
一方、この香水は華やかなジャスミンやイランイランといったフローラルが中心にあり、その上にピンクペッパーやエレミ等のスパイスが重なる香りです。
「静謐な」というよりむしろ「賑やかな」雰囲気で、わびさびとは逆のイメージに思えました。
ということは…。
さてはダジャレか?ダジャレなんだな。
ワサビとワビサビを掛けたのだな。
ワサビの語源ははっきりしないのですが、沢葵(さわあおい)が短くなってサワヒとなり、転じてワサビと呼ばれるようになったとも言われています。
ワサビとワビサビは関係ないようですね。
ボトルデザインもカラフルな花や鳥、流れるような羽?雲かな?
また放射状の光のようなラインが描かれており、賑やかな雰囲気です。
もしかしてこれって「花鳥風月」を表しているのかな。
花鳥風月は「自然そのものの美しさを味わう」という意味なので、これもまた奇をてらうような「ワサビ アコード」のイメージにそぐわない気がします。
●THOO公式HP「ワビサビ」のページ:ボトル柄はこちらで見られます。
ちなみにこのワサビアコードも、私の鼻では捉えることが出来ず…。
もっとツーンと来てほしかった。
私は「わびさびかぁ…うーん、違うかな」と思ってしまったのですが、イタリアの方がナポリタン スパゲッティを見て「ナニコレ!?」とぎょっとする感覚と似ているのかもしれないなと。
そんなことを考えながら、香りを楽しませて頂きました。
まとめ
今回は「ザ ハウス オブ ウード/ワビサビ オードパルファム」について、詳しい香りのレビューをお伝えしました。
ワビサビは濃厚なフローラルを中心にして、その上にスパイスを、下にバニラ系の甘さを重ねたような香りです。
とても珍しい、ワサビ アコードの入った香水ですよ!
香り選びの参考になれば嬉しいです♪
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参考:The House of Oud公式ホームページ「WABISABI」https://thoo.it/product/wabisabi/