今回は「THoO(トゥー 旧:ザハウスオブウード)ジャスト ビフォー オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
ジャストビフォーは、グルマンやお香、樹脂の甘さ、レザーやウッディーなどが複雑に絡み合うオリエンタル・グルマンの香り。
過去(ジャスト ビフォー)、現在(ザ タイム)、未来(リブ イン カラーズ)の、”時”を司る三部作のうちの一本です。
この記事はこんな方にオススメ!
・トゥー(ザハウスオブウード)、ジャストビフォーの香りについて詳しく知りたい
・ゆったり重く甘い香りが好き
・シンプルな香りより複雑な香りが好き
THoO(トゥー/ザハウスオブウード)ジャスト ビフォーとは?
香水の基本情報
タイトル:Just Before Eau de Parfum(ジャスト ビフォー オードパルファム)
ブランド:THoO(トゥー)※旧:ザ ハウス オブ ウード
香調:グルマン、オリエンタル
調香師:Maurizio Cerizza(マウリツィオ・チェリッツァ)
発表:2018年
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トップノート:ベルガモット、レモン、サフラン
ミドルノート:パロサント、イランイラン、ミルラ
ラストノート:バニラ、ベンゾイン、アンバー、サンダルウッド
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:7~7.5時間程度
放香性:★★★★☆ 強い

ジャストビフォーはどんな香り?
トップノート:シトラスとサフランとグルマンな甘さ(20分)
付けた瞬間、焦がし砂糖とバニラに少量のブランデーを垂らしたような、甘く美味しそうな香りが広がる。
すぐに強い甘さは落ち着いて、その奥からシトラスの酸味とレザリーでフルーティーなサフランが出てきた。
爽やか系ではなく、オリエンタル・グルマン系のゆったりした香り。
ミドルノート:多層的に重なる甘い香り(1時間)
シトラスやサフランの尖った感じが薄れ、まろやかな香りへと変化していく。
香り上層から順に、「トップから残る酸味やフルーティーさ」「トロピカルなイエローフローラルの甘さ」「煙さが少ないお香系の甘さ」「シナモンを振りかけたカラメル・バニラ系の甘さ」と重なっている。
時間と共に、お香やバニラ・カラメル系の甘さが強まった。
ラストノート:複雑な甘さとウッディー(6時間)
クマリン(桜餅っぽい感じ)やアーモンドミルク、クリーミーなサンダルウッド、粉っぽいバニラ、ミルクキャラメルのようなベンゾインなど…。
これらの甘さが、ウッディーな香りと共に複雑に絡まっている。
最終的にはそれらが一つの香りに纏まりながら、少しずつ香りが弱まっていった。
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ジャストビフォーの解説と感想
ザハウスオブウードからトゥーにブランド名を変更

2018年にTHoO(トゥー)より登場した「JUST BEFORE(ジャストビフォー)」の香り。
こちらは元々The House of Oud(ザハウスオブウード)というブランド名でしたが、トゥーに変更されました。
ずっとThe House of OudとTHoO、どちらも使っている感じだったのですが、いよいよトゥーに統一したんですね。
トゥーがローンチされたのは2016年のことですが、その頃の熱狂的なウード香水ブームは既に落ち着いているため、いかにも”ウード専門です!”みたいなブランド名は変えたかったのかもな…と邪推。
ウードが好きでこだわりがあるなら変更する必要ないのにな~、と個人的には思います。(むしろ変えた方がイメージダウンな気がする)
ブランド内のコレクションも整理・変更されたようでして、元々は「UNIVERSE THOO(ユニバース THOO)」だったのですが、現在は「Arts Collection(アート コレクション)」に分類されています。
”時”を表現する3部作、「直前」の香り

さて、ジャストビフォーは日本語にすると「直前」という意味。
こちらと同年に発売された、ザ タイムは「現在」を、リブ イン カラーズは「未来」をテーマにした香りで、ジャストビフォーと共に”時間”を司る3部作香水となっています。
ブランドによる香りの説明は、このような感じ。
それは全力で挑んでも、届きそうで決して届かない欲望を満たしたいという衝動です。
創造的なエネルギーに覆われ、無限の可能性が一本の矢となり”的のど真ん中”を狙う瞬間。
ブーケは、レモンのジューシーな表現力や刺激的なサフランと調和した、新鮮なベルガモットが訪れたことを告げてます。
官能的で抱擁するようなハートノート、思考は行動に移し解釈され――。
ミルラは今、インカのシャーマンが宗教儀式に用いた神聖な木を背景に踊り始め、胸が張り裂けるような底知れぬ深みを抱いたベースノートは、バニラの甘さとサンダルウッドの情熱を携えています。
予期することの真の喜びとは、結局のところ「ワクワクと抱く期待感」であることを思い出させてくれるのです。
-THoO公式ホームページより(たゆた訳)
トゥーの説明は抽象的なものが多く解釈が難しいのですが、こちらも正直さっぱり分からない。
この説明を自分なりに読み解くならば、ジャストビフォーは「何かが起こる直前のワクワクした期待感」や「それに傾ける情熱」を表現した香水という意味なのだろうと思いました。
肌を這うような、ゆったりしたオリエンタル・グルマンの香水

それでは香りについて。
ジャストビフォーは、甘くゆったりと肌を這うようなオリエンタル×グルマン系の香りです。
お菓子のような純粋な美味しい甘さではなく、樹脂やお香の甘さが混じっています。
THoOの特徴的な卵形の香水ボトル。ジャストビフォーはイエローゴールド×ブラウンのマーブル模様となっていますが、まさにそんなイメージ。
リッチで官能的な香りです。
ジャストビフォーの香りの”パーツ”は、次の通り。
シトラスの鋭い酸味、レザー調のサフラン、ラスベリー系の甘酸っぱいフルーティー、イエローフローラル(トロピカルフラワー系)の甘さ、お香の甘さ、グルマン(お菓子系)の甘さ、樹脂の甘さ、シナモンのような温かいスパイス、木の辛さ、ブランデーや梅酒のようなフルーティーで甘いお酒…。
これらの”パーツ”が配合やバランスを変えながら混じり合い、複雑に香りの模様を描いていきます。
香水は時間の経過と共に香りを変化させていくものですが、ジャストビフォーの変化の仕方はグラデーション的でとても綺麗。
オリエンタル・グルマンな香調だけあって、持続性が高く拡散性も強めな香水です。
重く甘い香りが好きだけど暗いのは嫌…という方、ボトルのデザインにこだわりたい方、予算多めな方(THoO高い…)は、良かったら試してみてください。
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参考:THoO公式ホームページ「Just Before」https://thoo.it/product/just-before/