今回は「Le Labo(ル ラボ)サンタル33 オードパルファム」について、どんな香りかご紹介したいと思います。
サンタル33は、鋭いレザーとパウダリーな甘さがコントラスト豊かに香る香水です。
香水タイトルにもなっているサンダルウッドは、ドライダウンの頃(最後の方)にようやく出てきます。
この記事はこんな方にオススメ!
・ルラボ、サンタル33の香りについて詳しく知りたい
・面白味のある香水が欲しい
・レザーやパウダー、煙っぽい香りが好き
Le Labo(ル ラボ)サンタル33とは?
香水の基本情報
タイトル:SANTAL 33 Eau de Parfum(サンタル33 オードパルファム)
ブランド:Le Labo(ル ラボ)
香調:レザリー、パウダリー、ウッディー
調香師:Frank Voelkl(フランク・フォルクル)
発表:2011年
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ノート:
オーストラリア産サンダルウッド、レザー、カルダモン、アイリス、ヴァイオレット、パピルス、アンバー、ヴァージニアシダー、ムスク
持続性、強さ、香りのチャート
持続性:6.5時間程度
放香性:★★★☆☆+ やや強い~強い

サンタル33はどんな香り?
トップノート:レザーとパウダリーフローラル(40分)
カルダモンの酸味と薬品っぽさのあるレザーの香りが一番手前に見えているが、そのすぐ後ろにアイリス・バイオレットのパウダリーな甘さも感じる。
そして背景部分には、土っぽく苦い香りが薄く広がっている。
ミドルノート:パウダリーが強まる(1時間20分)
香りの変化は小さいが、酸味や薬品っぽさが遠のき、パウダリーな甘さが強まってきた。
背景には相変わらずパチョリ・ベチバー系の土っぽい苦味。
スモーキーな木の香りも混じっているように思う。
ラストノート:サンダルウッドとムスキーで終わる(4.5時間)
パウダリーな甘さを残しつつ、乾いたスモーキーウッディーな香りがメインとなりドライダウンに向かう。
サンダルウッドというより、ガイアックウッドの焚火感を控えめにした感じに思える。
ラストに入ってからさらに1時間程すると、クリーミーな甘さを持ったサンダルウッドにムスクが重なった香りで纏まった。
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サンタル33の解説と感想
「荒野の焚火」「豊かな自然」「孤独と自由」をイメージした香り

2011年に、アメリカの香水ブランドLE LABOより登場した「SANTAL 33(サンタル33)」の香り。
SANTALとは、フランス語でサンダルウッドの事です。
ルラボの香水タイトルには数字が入っていますが、これは使われている香料の数。
「33」という数は、ルラボの中では大きい部類に入ります。
ルラボの香りはシンプルなものが多いイメージですが、サンタル33はなかなか複雑なレザリー・パウダリー・ウッディーな香調となっていますよ。
さて、ブランドによるイメージは次のような感じ。
(抜粋)アメリカ西部の広大な平原。ゴツゴツした地面に独り座り、インディゴブルーの夜空の下で炎の光があなたの顔を照らすのを想像してみて。
周りには柔らかな砂漠の風のほか、何もありません。あなたは――「自由」です。
この夢の広大でワイルドな普遍性に触れ…そして酔わせる香り。サンタル33は、この明確なビジョンから生まれました。
「サンタル33とは何か?」――簡単に言うならば、それは焚火の炎…柔らかく漂う煙…光が消えた後、官能性が膨れ上がる場所。
-LE LABO公式ホームページより(訳たゆた)
サンタル33は、荒野の焚火の前に佇んで「自由」と「孤独」を味わっているような香りなのですね。
サンダルウッド中心の香りではない

それでは、香りについてもう少し詳しく。
サンタル33という名前なのだから、サンダルウッド中心だろうと想像したくなりますが、実際の香りはそうではありません。
これは”ルラボあるある”なのですが、サンタル33も香水タイトルと香りに違いが大きいパターン。
ではこの香水の主役は一体何なのか。それは「なめし剤(薬品)っぽいレザー」と「アイリス・バイオレット系のパウダリーフローラル」です。
レザーの尖った香りとパウダリーの柔らかな甘さが、実にコントラスト豊かに香ります。
私は香りは「和音」だと感じます。
長調なのか短調なのか、コード進行はシンプルなのか複雑なのか。
たいがいの香水は和音を響かせているのですが、時々わざと和音を外すようにして面白味や個性を出す物もあります。
サンタル33はまさにそれ。
レザーとパウダリーの組み合わせに違和感を感じ、さらに追い打ちをかけるように土っぽい香りやスモーキー・ウッディーが”音”を追加していきます。
もはや和音なのか、ピアノをダーンと適当に打ち鳴らしているのか分からない…私、混乱。
でも、もちろん最後には上手くまとめる。「終わり良ければ総て良し」のストロングスタイルです。
サンダルウッドのクリーミーなウッディーノートとムスク系の柔らかな香りが混じり、美しい和音を奏でて終わっていきます。
サンダルウッドはサンタル33の主役ではありませんが、香り全体のまとめ役として重要な役割を担っているようでした。
最後にもう一つだけ。
サンタル33はカメムシのにおいがするという評を見かけたことがあるのですが、私の肌ではカメムシになりません。
ただし上記の通り”不協和音”感はあって、たしかに不快臭を想起させることもあるのかも…。
(カメムシのにおいと言われて「わかる!」とはならないけど、「あー分かる気がするー」くらい)
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参考:
Le Labo公式ホームページ「SANTAL 33」https://www.lelabofragrances.jp/products/santal-33_144
Le Laboアメリカ公式ホームページ「SANTAL 33」https://www.lelabofragrances.com/santal-33-147.html